ライトサーベル携えたジェダイの騎士は、出て来ないし。20世紀フォックスのサーチライトロゴと共にファンファーレは、響かないし。イントロダクションの字幕は、画面下方から上方奥へと広大な銀河の奥を指して流れ行く形式じゃなく。何より、ジョン・ウイリアムスのテーマ曲が聴こえて来ず。「スター・ウォーズが劇場に帰って来た」という触れ込みになのに違いませんか? などど、ケチを付けるのはヤボというもの。
映画館の大画面で初公開時の「エピソード�検廚鮓�た原初体験があっての自分の映画体感歴であります。加齢に連れて、多少「嗜好(思考)」の深みも増しているつもり。ただ空想世界でドーパミン放出に暮れているだけでは収まらなくなっておりますけど。同時期公開の国際映画祭コンペに出品した我が国を代表するらしい有難い映像作家様の作品も、眉にツバ塗る斜に構える気質なもので。
本サーガの核を成す「�検銑此�(旧三部作)は、映画を見始めた自身にとって、その以前からある映画のスタイル、各国の逸話・伝説を包括する「間口の広さ」、「大きな器」であった。そして、多彩なジャンルを「風呂敷」として纏め上げる為の「遥か昔の銀河」の世界観を、嘘をあり得るものとして創り上げる裏方のスタッフの成果である映像に現実と空想の垣根を払って貰うと同時に彼らの執着に敬服を抱かずにはいられない。そして何より、特に「�検廚鮃睫弔蕕擦襯好函璽蝓璽謄螢鵐阿旅�みさが根底にある。
ジェダイ騎士の肝心の資質であるフォース(理力)を体得した「指導者」である仙人 ヨーダーと同族らしく、レジェンドキャラに比べ生命体として未成熟で、最大の素養であるフォースの力も制御途上の幼き存在であるグローグー。その保護者的自認でもって「彼」を庇いつつ、本来は雇い主の政治的立場は厭わない筈の賞金稼ぎ稼業を送っているのだが、帝国崩壊後の覇権を担う共和軍からの依頼仕事で銀河の海を航る甲冑で素顔を覆うマンダロリアン。
二人のというか、孤高の賞金稼ぎが、小生物を庇いつつ立ち塞がる敵や厄介事を払いのけ「依頼」遂行する様を見せて。外見的には「子連れ狼」風スペースオペラなのだけれど。単なる幼児の大五郎と違って、伴っているのが全宇宙を統べるフォースの覚醒途上の子供なので、本人の成熟次第では大きな「助力」となって。「負うては子に助けられ」の図式が現れる点では、連れ子が完全お荷物の我が国の昭和の劇画とは大違い。然れば、甲冑の賞金稼ぎとフォースを秘めた小生物が「分かれ道」を迎える日も描かれるのだろうか。
冒険活劇として、キャラクターが負う役割に対立するキャラクターの配置、描かれる任務の図式に伏線回収とキャラクターの成長と理解。甲冑の被り物にパペットの熱い血潮が互いに覗かずとも、終幕までには二人の間の「絆」が立ち昇る。中盤の援護弾要請のやり取りを経ての終幕際の次の星へ移動する為の飛行体「操作」盤を巡るやり取りにそれが滲んでいて。
そういう事で、ロマンス的要素で生命存続的欲求を満たす感情を刺激したりはしないものの。大味なキャラクターショーで終わると思いきや、素顔を見せてはいけない賞金稼ぎの「掟」に触れるとして、非情の裁きに出向く。勿論それは、自ら道を切り開く活劇の主体としては必要要件なのだけれど。本流のサーガの後半が実の子の反抗に頭を悩ませる父親とか「世代」を描く以上避けられない断裂に足を取られていた分、自らの決断を即実行に移す気持ちよさも心地よく。スタッフの皆さんは、老舗シリーズの再起動の大役を見事に果たされました。ライアン・コズリングさんによるスター・ウォーズ世界観を継ぐ新作への道筋も、シッカリとつけて頂いて。
ここからは、書き手の戯言。
本作の前身である配信シリーズを見ていないので、監督が「視聴経験に関係なく見られる」とは申していたものの。本作を見ようか決めかねておりましたが。特報で、映画のツカミだったアクションシークエンスに、4足歩行の重戦機が崖路を進む状況での爆破描写があって。エンドロールにも名前の有ったフィル・ティペットが、旧作エピソードで4足歩行の動物を意識してストップモーションで威圧感をひとコマひとコマ模型で作ったものだけれど。あれが、また見られるのが確認出来たので出かけた次第。
本編では、マンダロリアンが、独り乗りの歩行重機に跨って登場して、新バージョのマシンンのお目見えもあったけれど。その後、特報に挿入された描写の全部が見られて。宣伝のメイキングでは、レジェンドスタッフを呼んで、ノーCGで撮ったって触れ込みで。数分の場面の為に、映像万能の現代なのに。映像表現への執着が模型の脚をひとコマずつ動かして撮り重ねた重量感に現れて。あっという間の数分ですが、大画面でまた再見出来ただけで感慨深く、モトがとれました。
旧シリーズでハリソン・フォードのハン・ソロを牛耳っていた、強欲をナメクジ体型の巨体一杯に漲らせたジャバ・ザ・ハットの血族で、欧州児童文学の主人公と同名なのに男性キャラクターのロッタ・ザ・ハットが、マンダロリアンが捜索を依頼された帝国側の幹部ジャンヌ卿に係わりがあって。それが、オジサンのジャバの悪い評判の弊害から抜け出そうと、ジャンヌ卿の決闘場で体を張って闘っていて。「以前浴び去られていた罵声は、今や歓声となって。俺は、堂々と表を歩ける」的な、悪い印象しかない醜い体型イメージをガラッと覆して。実は、パペット操作で愛らしさを見せるグローグー以上に、印象強く残りました。
ロッタ君の声が、居間公開中のキングオブポップの伝記映画と違って、世間の印象に残らなかった「孤独のハイウェイ」でボスを演じていたジェレミー・アレン・ホワイトさんだって後から知りました。なるほど、その真摯さはスプリングスティーン譲りだったのね。海岸の波打ち際でその巨体を転がしながら、グローグーと戯れる様子は、この世界ならではの「いびつなほのぼの感」。
マンダロリアン役として最初にクレジットされているペドロ・パスカルさんは、同役として他に鎧を着た全身でのボディーランゲージ担当のジョン・ウエインのお孫さんとスタント担当の2名が控えていて。それを考えると、共和軍幹部にして戦闘機Xウイングパイロットのウォード大佐役で、重鎮時立ち位置出演のシガーニー・ウィーバーさんの方が、ペドロ氏よりも出演時間は長いのではないかと勘繰ったりします。ともかく、本作出演で、20世紀フォックス出自のSFシリーズ3本目の制覇となって。あと、「猿の惑星」と「プレデター」に出て、主要タイトルを制覇して欲しいものです。
拙文にお付き合い頂き、ありがとうございました。
シネマサンシャインららぽーと沼津 IMAXシアター 2D原語発声版
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