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2022年10月11日14:28

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愛について3



前の日記で 人は社会を能動的に変えることはできないといった
その理由は その道徳自体が社会構造によって作り上げられ得たものであるからだ
現在の道徳的規範は科学技術の進歩した大量生産大量消費にとって都合の良いものであるからだ
社会は その道徳に準した形で形づけられる
大量生産大量消費の社会は 自ずからデータを重視するようになる
より多くの商品を世に出して より多くの消費を実現するためには
社会の中でどのような傾向があるかを決めるのはデータだからだ
だからこそハラリ先生は 次の神の位置につくのは データーを抑えた個人や国家になる
そう断言した

この場合の「神」とはなんだろう?
わかりやすく言えば
「神に従わなければ地獄に落ちる 人生がうまくいかなくなる 社会から除け者にされる」ということだ
そう 一昔前の宗教の神と同じところにある
「人間の理性では遠く及ばないものに世界は支配されている だからこれに従え」というものだ
これに代わってデータが神になるとは
「データで出してきた答えに従わなければ損をする 人生がうまくいかないし生産物も手に入らなくなる だから従え」だw
同じでああるw

ここに来てホモサピエンスは今まで信じてきた宗教も自分たちが作り上げてきた幻想に過ぎないことを いやほど知るw
ていうか 知っていたからこそ代わりの新しい神をまたしても作り上げようとしている

まー なんていうかモーゼがシナイ山から降りて神からの神託を持って皆のところに行ったら
しかしみんなは もうすでに牛のお神輿を作って新しい神ができたと喜んでたw
それと似た光景であるw

確かにゲータは役に立つ
我々が生きる上で有利な判断基準となる
同時に それを握った企業や国家には強い力となる
ただそれは正しいのか?
これは絶対に正しい行為ではない
少なくともカントの視点からすると正しくはない
そこには自律的な理性による自由がないからだ

データの神とは多数決の神である
多数決に論理的な正しさはない
論理的に正しくないことに従わざるを得ないという状況は
理性に反する すなわちそこに個人の自由はない
個人の自由がない社会は正しくない

要は データの神は 事と次第でヒトラーやムッソリーニやキンペーや北の将軍様を生み出す
独裁の方がコスパがいい と思う馬鹿が出ても
多少性能がまどろっこしくても
正しい社会は自由だ
これがカントのいう普遍的な価値である

いや ちょっと待て
その価値すら時代によって個人の中に植え付けられたものではないのか?
という疑問もでよう
普遍的な価値なんてこの世にないだろう
その普遍的な価値のために苦しんでる人もいるんじゃないか?
それが 「相対主義」である

おれはこの相対主義って奴が嫌いだw
お互いその価値を認め合おう 多様性が大事だってのが大嫌いだ
しかし 今の世の中は「相対主義」万能の世界である
相対主義を持ってくれば どんな理性の議論も自由も成り立たなくなる
じゃあ 独裁でもいいのか? オウム真理教や統一教会や共産主義を認めるのか?
そうじゃないだろw
文化だからといって 人柱や生贄を認めるのか ちゃうやろw

そして相対主義は何の解決策も見出せないまま「現実主義」という頭の悪い主張を生む
世の中には現実情勢がある その現実に向かって解決策を見つけるには理性を脇に置いておいても良い
それが現実主義だ
そこではカントのいう理性はどうでもいい価値しかない
相対主義の生み出す 相克によってだ

そこに必要なのは愛である
カントは人間に生得的にあるもの アプリオリに存在するものとして理性をあげ
それを<利用>することによって自由な社会を実現しようとした
あくまで<利用>だ
勉強しなくても瞑想しなくても最初から持っている 他者に他の文化に他の社会共同体に対する態度として 見返りを求めない自分が正しいと信じる行為をせよ というわけだ
ただこれは 非常に難しい
カント自身 「永久平和のために」を書いたときそう言っている
レノンのイマジンの歌詞のように
「夢だ 現実離れしてるだろ」というようなことを書いた
だが 愛は誰しも理性より古く根源的なホモサピエンスの習性の一つで
極めてわかりやすい感覚だ

そして重要なのは 愛にしろ理性にしろ
次善の策であることだ
究極で完全ではない 完璧なものなどあり得ない
我々は 完璧なものなど絶対に手に入れられない
であれば「次善の策」が重要で
そこら辺りはノイラートの船なのだw
ニーチェの超人も悟りもそんなものはいらない
愛とは少し足りないホモサピエンスの次善の策なのだ


終わりw

終わる前に ブルーハーツの歌詞を上げておこうw

「栄光に向かって走る あの列車に乗って行こう
はだしのままで飛び出して あの列車に乗って行こう
土砂降りの痛みのなかを 傘もささず走っていく
いやらしさも汚ならしさも むきだしにして走ってく
聖者になんてなれないよ だけど生きてる方がいい
だから僕は歌うんだよ 精一杯でかい声で」

おれは

栄光に向かって走る列車には ずっと乗れないのだ
また 乗りたくもないのだ
気がついたら 生きていた みっともない姿で
でもそのままで走っていく
これが結構気にってるからw

というように解釈したw

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