最近購入したＣＤ。
●間宮芳生 (1929- )
・五つのフィンランド民謡
・チェロソナタ
・六つの日本民謡
�盒極稷�子(チェロ)／山田剛史(ピアノ) (2020録音、ALM Records)
間宮芳生のチェロとピアノの作品集である。間宮は民謡を素材とした作品をライフワークとして取り組んでいるそうで、このＣＤに収録された曲もその一環であろう。フィンランドと日本という組み合わせである。フィンランド民謡は｢馬｣、｢泣きうた｣、｢家なきこじき｣、｢ミッキン・ペッコ｣、｢ヨーイク｣、日本民謡は｢田植唄｣(富山県)、｢ちらん節｣(鹿児島県)、｢銀鶴節｣(鹿児島県)、｢田の草取り唄｣(愛媛県)、｢から臼搗｣(岩手県)、｢米搗まだら｣(長崎県)が素材となっているが、日本民謡も含めて知らない歌ばかりである。いわゆる有名曲ではなく、生活に根付いた農民の仕事歌を素材にしているのだ。しかし、知らない曲でも聴けば日本人の心に響くような旋律であり、それがチェロによってしみじみと歌われるのである。
チェロソナタは、フィンランドの音楽祭からの委嘱で作曲されたものらしく、前半のフィンランド民謡とつながる感じである。印象的なフレーズを混ぜながら曲調がいろいろと変化していくようで、聴けば聴くほど奥が深いように感じた。このＣＤが世界初録音とのことである。
間宮にはまだまだ録音されていない埋もれた作品があるはずだし、９２歳ながら現役作曲家なので、新作もあるかもしれない。
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