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2021年07月12日12:25

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詩『壁に頬擦りを』

寂しさに流す涙を隠す為、壁に頬擦りすれば
ヒヤリと硬く、ざらついた感触が

表面にまぶされた埃にジンワリと悲しき潤いを

染みつく侘しさ 無感情にへばりつく
確定した瞬間に腐り始める 『それ』
観測の刹那、終了する 『今』
見えない指先の向こう 『その先』

思い浮かべてもどうしようもなく
そこに在るのがどうにも恐ろしくて

倒れても止まらない
嘆いても終わらない
焦れども動かない

サラサラとした心の溶液

瞳の穴から漏れていき

グズグズに崩れて乾く
真っ黒に干からびていく

そして朝がまたやってくる

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