mixiユーザー(id:55664038)

日記一覧

 朝になって登校すると、下駄箱のところで後ろから声をかけられる。「お、おはよう…恭介」「おはよう」 学校内では優香には恭介と呼ばせている。 元々入学当時からそう呼ばれていたので、今更苗字にするのも変に疑われると思ってそのままにしているのだ。

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「きょ、今日も疲れたねえ…」 瞳に怯えと媚びを込めて優香がぎこちなさ気に自転車を押している。「ああ、そうだね……」 簡潔に返す。 俺は基本的に優香の言葉にはやや冷淡に返すようにしている。   別に嫌いなのではなく、こういう会話をすることで彼

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ゴキブリを見たらその十倍はいると思え。 格言めいた言葉が俺の頭の中で響く。 どんなに用心をしても避けられないこともある。 安っぽいビジネス書にあるような標語も浮かんだ。  そうだ完璧に対処したとしてもわずかな綻びから全てが瓦解することがある

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 三郷さんの告白から一週間後、俺は演劇部の部室内の掃除用具ロッカーに隠れている。 あの告白の時に感じた期待は予想以上に実っている。今日はそれを収穫する日なのだ。 胸が強く高鳴って、しびれるように股間は屹立している。 音を立てないようにすでに

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 休日の朝、予想外のことが起きて我ながら少し狼狽してしまった。 俺は演劇部で使用するための道具を整理するため、他の部員よりも早めに道具室を訪れていた。かつての優香と違い、俺は裏方が主な仕事であり、道具の整理という面倒なことを任されるほどに不

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近藤恭介と瀬能優香は幼馴染だ。 幼、小、中、高とおよそ十年以上一緒に過ごしている。 人見知りだった俺に対して優香は物怖じせず友達も多かった。 幼稚園、小学校のころは良かった。  俺は優香の後ろに常に居て、彼女のオコボレに預かるように遊び、孤

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「本当に恭介は私が居ないと駄目なんだから」 得意そうな顔で俺に言っていた優香の顔が思い浮かんだ。 当の本人は涙をにじませながら必死で俺のモノをしゃぶり続けている。 初めての経験である以上、仕方ないがただ口の中に含むだけのつまらないものだ。 

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