とっぷりと夜は更けていきますとふと煩わしく思ってしまうのです。照明もテレビの音、りんとなく虫の声うるさくてうざったくて不必要に思え、そして何か責められているような気がするその全てを消して、私は部屋の真ん中に…いいえそんな恐ろしいことはできま
テラテラと甘く優しい果汁に包まれてキンキンに冷えて固まった氷カラカラと放り込むトロトロとした果肉、溢れた瑞々しく乾いた身体を濡らして意識を潤す砕いて咀嚼 飲み込めばつるりと入り お腹の中ドロドロに溶けて混ざり合いやがて僕の一部となる今日は少
月が登る夜にやってきて火の中を潜り抜け水の中ですら留まることなく進む木々の間をなぎ払うように金を求めて、休みを求め土の中に埋もれてもなお死ぬことはなく日没まで、ただ横たわるそして月が昇ればまた動かなければならない死ぬまでずっと
夜と朝の間、風が吹きます夜露に湿ったアスファルトの上、風が吹きますボンヤリと灯る街頭の横を風が吹きます閉店した商店街で、剥がれかけたポスターの左隅をパタパタと揺らして、風が吹きます埃とタバコの煙、飽和する部屋に耐えかねて窓を開けます。 ふー
外に出るなと怒るけど大人は困らず、篭らずに仕事へ向かう巣穴で虎振るようにイキリ散らすよりトラブル恐れず抜け出す空の下トラトラトラ! 我、脱出に成功!そらご覧? お空は青く雲を走らせてる
パンとサーカス たんと沸かす そんなグラディエータ(剣闘士)みたいに暮らしてえんだ 互いに傷つけあう 損しかない コロシアムから 気をつかいあい 友になる そんな頃合 でもそんな思い欠く現状 それでも思い描く 欝苦しい未来よりも美しくあ
金金金 誰かれ構わず欲しがる金でもマネーマネーだけじゃ駄目駄目晴ればれ過ごす為にゃマジで必要なアレコレけど心の雨 晴れず枯れ井戸の中みたくハマり落ちるマネーのイドさあ金の前で踊れ踊れ触れ!触れ! 腰を手を 声を高らかに回れ!回れ! 懇うように
何かしなきゃならねえ明日にしちゃなんねえでも支度が終わらねえ仕方ねえ また明日で 日が暮れ夜は明け たわけた輩はまた言い訳明日になったらあれしようこれしよう明日になればさてどうしよう?繰り返し 繰り返し 逃げまくり 振り返り 思えば お前はそれだけ
韻踏詩『ぶらつく街角』ぶらつく街角 新宿に進出 ぶらつく街角 新宿に出没帰宅する人の群れ 来たる人の群れあてどもなく 金もなく 足取り 覚束なく合法的な療法に翻弄される異邦人吐き出したる煙と差し出した札と小銭ラムの香りに満たされ 蔓延するスモーク
白いシーツの土の上 根が這うように横たわり動けない ただ耐える 耐える 耐えがたきを耐えて それで得るものはなに? 誰かの為に 我慢して 淘汰されていく 名も知らぬあなた 懸命に生きて 終りは紙の上で一行にすらない。 無機質な数字の一