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2020年01月08日05:36

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 詩 『歓喜の詩』



 
 死よ ああ死よ 種が芽吹き 陽の下で伸び上がり 実を潤ませ そして腐り地に降り立つ瞬間よ

 定められた旅の目的地 物語の終局 終りという名の死に頭を垂れよ

 この世に唯一定められた法の名の下に私達はいまたどり着くのだ

 涙の道を越え 怒りの歌声の先 同じ道を行く同胞の旅人よ

 いま目的は果たされた 満願と諦観の行く末を甘受せよ

 諸共の神の足元へと 進み出る行進に誘う兵士達の如く 恐れずにただ進め

 進め 進め 我が魂は 皆と共にあり

 進めよ 進め 涙と喜びを携えて 諸人よ 共に行こう

 地の果て 天よりも高く 我々は一つの種から別たれた枝木に過ぎず

 等しく腐り、次なる芽への礎と定められし喜びにただ喝采をあげよ

 腐敗し、土塊となって新芽を育む存在

 一揃いの靴音と共に踏み出す先にこそ

 大いなる誇り、想いを携えて終りへと闊歩せよ 

 ああ 見よ そして私達に死が降り立つ様を

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