mixiユーザー(id:28703480)
2019年09月13日06:51
162 view
天使たちのシーン
蛍光灯の光のフリッカー現象である。
たまに蛍光灯の光がちらついて感じられることがあるんだけど・・・
均一に見える蛍光灯っていうのは５０Hz〜６０Hzのサイクルで明滅している。
即ち、シャッター速度を１/５０とか１/６０に設定すればその明滅のサイクルにシンクロする。
一見、均一に見える光というものは実は明滅を繰り返していたりする。
なぜそんな事を考えるようになったのか？
というとやはり虫である
虫がマイブームといっちゃあそれまでなのだけど・・・虫を観察しているうちに虫の知覚する世界観というものに興味を持ったのだ
光をどう捉えているのだろう？
風景をどう感じるのだろう？
虫にとっての世界ってどうなんだろう？
例えば体長が１ｃｍの虫がごく近距離の世界を見るとするならば・・・
それを身長を１７２ｃｍの僕の視点に擬え、１ｃｍ間隔で微分するとそれだけで１７２の視点が出来る。
即ち、視点というものは実は体躯に縛られている。
勿論、大きい動物も腰を屈めたり寝っ転がったりとか視点の位置を変えられるものの、体躯の小さい虫ほどのフレキシビリティーはない。
虫は動きまわるから上から下まで、スキャンニングするように視点を移動するだろう・・・或いはドローンのように空中からの映像も見れるだろう。
微細な虫の視界というものは決して狭いわけではなく、微細であるがゆえ世界の些末なニュアンスを感知できるだろう。
同じ事物を捉えていてもきっと全く違うのだろう・・・
細密な機微を感じられると思う。
子供の頃を思い出すとよくわかる。
体躯の小ささは相対的に世界を広くする。
子供の頃はもっと路地が広かった。
子供の頃はもっと世界が広かった。
そうフリッカーを撮りたくなったのは虫の一生を１年として、人間の一生を６０年として一生の価値を等価とみなすと・・・虫の体内時計は人間の６０倍速いと考えられるからだ。
すなわち虫は蛍光灯のフリッカーを知覚していると思ったのだ(￣▽￣)
一生=60年(人)
一生=1年(虫)
ならば・・・
60年(人)=1年(虫)
まあ、単純な発想だけど、実は一生を等価とみなすところが新しい視点だ。
まあ、そもそも蛍光灯に蛍という虫がすでにいるのだが・・・
虹という光学現象がある。
そもそも日常の無色透明な光というものは様々な波長の光が集まり、干渉し合うから無色透明であるわけで・・・虫はそれらを微分して感知しているかもしれない。
また、虹という字には、虫という字がすでに含まれてるし、工というのはもともと作るという意味だ。
その昔、虹を見た人が虹は無数のカラフルな虫の集まりだと思ったとかなんとか・・・
そんな具合に世界というのはニュアンスフルであり、見方次第では様々なレイヤーがある。
だから僕が毎日スナップしていても飽きないわけだ
毎日のささやかな思いを重ね本当の言葉を紡いでいる僕は
生命の熱をまっすぐに放つように雪を払い跳ね上がる枝を見る
小沢健二さんの天使たちのシーンを繰り返し聴く。
金色の穂をつけた枯れ行く草が風の中で吹き飛ばされるのを待っている。
待っている先にあるのは個体の死である。
生命には平等に死が訪れる。
それは裏返せば生命の尊さという概念のフレームワークでもあり、或いは虫の一生も人の一生も等価であると考えられる論拠でもある。
虫の一生は人間と比べると極めて短い・・・
だけど一生は一生・・・
微細な体躯を活かし、目まぐるしい体内時計をフル回転させ生命の熱を振舞きながら、生き抜いている。
まさに「一生懸命」だ。
宛のない手紙書き続けてる彼女を守るようにと僕はこっそり祈る。
愛すべき生まれて育ってくサークル
11
2
ログインしてコメントを確認・投稿する