■山崎広子「声のサイエンス」2018年4月NHK出版新書
副題が、日記のタイトルに使った、“あの人の声は、なぜ心を揺さぶるのか”。
いやぁ、本当に暑いですね。東京の昨日の気温は、37℃。
連日の猛暑で、34,5℃までには慣れてきましたが、37℃はさすがに暑い。
でも、名古屋や岐阜や京都は、39℃なので、そちらにお住まいのマイミクさん
も何人もいらっしゃいますが、お見舞い申し上げます。
昨夕は、取引先から、銀座で接待されました。
銀座と言っても、ピンキリなんですが、キリの方で、ごく普通のチェーン店の
日本料理なので、場所が銀座というだけのことですが、さすがに街を歩いて
いる人は、少ないように思いました。
さて、本書でした。
休日にいつも行く、紀伊國屋・新宿店で見つけた本です。
著者は知らない人でしたが、NHK出版新書は、知的刺激に満ちた本を
たくさん出していて、最近、手に取る機会が増えて、そのブランドを信じて。
いやぁ、面白かったです。
人間の声に、そんな力が秘められているとは、普段、考えたこともなかったので。
早速、惹句を紹介します。
“人は言葉より、声によって動かされている?私たちを支配する、その絶大な
影響力の正体とは?”
“なぜ人は録音した自分の声が嫌いなのか? どうして「いい声」の人の言葉には、
そうでない人より説得力があるのか? 私たちが普段何気なく使い、聞いている声
には、じつは絶大な力が秘められている。”
“それは人の心を動かし、揺さぶり、自分自身の心身さえ変えていく力を持っている──。
声という神秘的で謎に満ちた「音」の正体を、多彩な知見と豊富な事例からひもとく
驚きの書。”
目次と章立ても全て紹介。
■第一部 声はあなたのすべてを晒す
第一章 聴覚、脳の驚くべき仕組み
第二章 病気になるとどうして声が変わるのか
第三章 あなたの声は社会によって作られている
■第二部 人を「動かす」声の力
第四章 教会の天井はなぜ高いのか
第五章 政治家の声はどこまで戦略的?
第六章 ブルーハーツの歌はなぜ若者の心をつかんだのか
■第三部 自分を「変える」声の力
第七章 どうして人は自分の声が嫌いなのか
第八章 私たちの「本物の声」とは
第九章 自分の声を定着させるには
第十章 声はあなたの人生の味方
著者は、音楽・音声ジャーナリストとのこと。
国立音大を卒業後、複数の大害で、心理学・音声学を学んだのち、認知心理学を
ベースに人間の心身への音声の影響を研究しているとのこと。
声は、もちろん、言葉という意味を乗せて発せられますが、音声は、大脳新皮質だけ
でなく、感情や本能を司る、旧皮質にも届き、そこが、無意識下で、受け取って、
情動を動かしている。
誰でも、「心身の恒常性に適った声」が出せて、心身が声を生み、その声がまた
心身を作る、という理路は、初めて聞くことでしたが、なるほどなと思いました。
猛暑の夏に、いい本が読めて、幸せです♪
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