mixiユーザー(id:1940449)

2018年01月16日01:50

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インターネット

古い友人から電話が来た
もう30年以上の関係だ
友人の少ないおれにとっては稀有な人と言えるw
年に数回 
「おい どうよ?」と電話をかけてくる

彼はべつに学歴があるわけでもなく
華々しい経歴がある人間でもないが
多分 おれの人生で出会った人の中でトップクラスに頭がいい
よすぎて人に嫌われるくらいだw
長らくネット関連の仕事をしていて
それなりに羽振りのよかった時期もあるが
今は何で食ってるのかアヤシゲだw

ビットコインの先行きや経済的な可能性などについて
いろいろ教えてもらったりする
彼自身様々な投資をしては得したり損したりと忙しい
「こんなものはあぶく銭だからよ 儲かったらアヤシゲなのに投資してすっちまうんだw」
という
人間 儲かるにこしたことはないが
基本的に汗水垂らして働いた金じゃないものを期待してる時点でそれは賤業だという
そう言いながら 彼はその彼の言う賤業を好む
何故だと聞くと
「嫌がられてなんぼだからよw」
と笑う
若い頃
ウィンドサーフィンやってた時にわざわざTバックのブーメランパンツを履いてきて
ビキニの女子高生の集団とすれ違った時
おれを振り向いて
「おい おれ嫌がられてた? 嫌がられてたかなあ?」
とニタニタしてた
筋金入りの「人が嫌がることを率先してやる」男だw

彼はどんな話題であっても対応できる
それが心理学であっても歴史であっても
哲学であってもだ
しかし 彼は本を読まない
一冊も読まない
ネットだけだ
「いやしかしよー おまえこんな時代になると思ってたか?」
「何がよ?」
「いや インターネットだよ」
彼と知り合ったのは
マッキントッシュが日本に入ってき始めた頃で
まだ大して役に立たない時代だった
コピー機が140%しか拡大できない時代だ
やっとファックスが普及した時代だ
「全く考えられなかったよ」
「だろ」

「それが今や みんながネットでものを買って
ネットで会話して
ネットで知りたいことはなんでもわかるんだぜ
金までネットだ」
「まあな」

「どーすんだよこれ」
「何がよ?」
「誰ももの作ったり栽培したり運んだりしなくなっちまうぞ」
「誰かつくんだろ」
「でもよ そういう仕事は(スキルがない奴がする仕事)って言われ始めてるんだぞ」
「言わしとけよw 好きでやる奴はいるさ」
「そりゃ キミは昔から変人だからよw」
「そか?」
「この流れは何か根本的に間違ってる」

言わんとすることはわかる
彼は彼の言う賤業を
嫌われようが御構い無しにやってきた
しかし 賤業を意識してきた
虚業だからこそ稼げるという意識があった
しかし 今はそんなことを誰も思わない
彼の労働観は工場のそれだ
バラバラの素材や部品を設計仕直し組み立て製品として出荷し
その労働力が利益を生み出す
それが そこで働く人の何十倍もの利益を
座って稼ぎ出す人が評価されるようになれば
遠からず経済は回らなくなる
もう今は労働にプライドが感じられなくなっている時代だ

まー つまるところ
時代が変わったのだ
時代とともに意識も変わる
変わるべくして変わるので
それは止められないし
それを言っても詮無いことだ
なるようになるしかない

「まあ そのうち飲もう」
「ああ そのうちな」
といつも約束して
いつも会わない
男なんてそんなもんだ
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