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2017年12月13日01:43

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「旅する仏教美術」シークレット講座

今まで3回受けてきた講座、「旅する仏教美術」ですが、1回でも参加した人にはおまけに「シークレット講座」を受講する権利があります。「シークレットというだけあってテーマは「18禁」!

仏教美術で「18禁」というと、だいたい「アレかな」と想像はつくんですが。

まずは「初夜権」のお話から。
これは中世ヨーロッパでも日本でもあるものです。
昔は結婚は個人の結びつきではなく、家同士、共同体同士の結びつきでした。なのでやってくる花嫁が嫁としての資格を有しているかどうかは重要なことで、その判断をするのが共同体の領主の役目だったのです。そこで領主が花嫁が処女かどうか検分してお墨付きを出します。さらに子供を産む能力があるかどうか、体型が安産型だと歓迎されるということもありました。子供を産むということはとても重要な役割だったのです。
中には、花嫁が処女でなかった場合でも事情を察して、領主が「処女だった」ことにして花嫁を受け入れるという判断をすることもあったそうです。

子孫繁栄と言うのは、昔の共同体においてはとても重要なことで、性行為の結果子供が生まれるというのは無から有が生まれるという「創造」であり、とても神秘的な現象なので、神聖な行為でもあったのです。

という話から入りました。「18禁」とはいっても、民俗学的、学術的にとらえるとそういうことになります。
 
そもそもアジアの性表現はあっけらかんとしておおらか。
例えばヒンドゥー教。
ヒンドゥー教にはリンガ信仰があります。リンガとはシヴァ神の男性器のことです。棒状の石がいろいろなところに立っているわけですが、現地の人の感覚では花などを飾って、それがすなわち「神様」そのもの、という認識で、あまり性的なものとはとらえていないようです。
また、インド彫刻では女性像は胸やお尻が大きく腰がくびれていてひねりをきかせたポーズをしています。このポースは仏教美術にも取り入れられていて、薬師寺の薬師如来の脇侍、日光菩薩と月光菩薩も優雅に腰をひねっています。

そして仏教では、男女の和合のエネルギー、エクスタシーが悟りを導くという考え方があります。
それをストレートに表現しているのがチベット仏です。立体像などもろに性行為を表しています。立ったままのポーズなんですが。
仏画でも女尊が男尊に抱きついているものがたくさんあります。私もそういう仏画を最初見たときは「え?!」とビックリしました。なので仏教美術で「18禁」というと、やっぱりコレが思い浮かびます。でもチベット仏教ではあまりにもたくさん、普通にあるので、見ているうちに「普通に宗教画」という意識になって来るそうです。

それに合体しているのはあくまでも決まった相手であって、乱交ではありません。

あとは講師のおすすめ「セクシー」仏像の紹介です。男性編、女性編あります。三井寺の如意輪観音などはまさしく穴場ですね。女性的なものとしては秋篠寺の伎芸天。ふっくらとしたやわらかな肉感的な像ですが、見る人によっては男性的とも言うのがおもしろいところです。渡岸寺の十一面観音は有名ですが、後姿の腰のひねりかたがこんなにセクシーだとは知りませんでした。

仏教といっても禁欲的とか欲望を断つというイメージだけでとらえてはいけないことがよくわかりました。
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