東洋陶磁美術館でやっていた「イセコレクション」。ねんざしたせいで行こうと思っていた日をあきらめていましたが、最終日になんとか行って来ました。
伊勢彦信氏は存命のコレクターで、その中の中国陶磁のコレクションがパリのギメ東洋美術館で開催され、その展示をそっくり持ってきたのが今回の展覧会です。コンセプトは「日本人の美意識によって選び抜かれた中国陶磁」。時代の幅が広く多彩なコレクションでした。
戦国〜後漢の灰陶から始まって、北魏の人物俑、唐三彩、遼三彩。北宋の美しい白磁や影青。明代の赤絵、青花。清代の黄釉の浅い鉢はあまり見たことの無い器でしたが、深く鮮やかな黄色がとても美しく、器の形もあいまって印象に残りました。また、チラシにもなっている清朝の粉彩はとてもきれいでした。
そしてこの展覧会、なんと写真撮影オッケーなのです!みんなバシャバシャ撮ってました。とりあえず私は唐俑を。加彩女俑は胡服を片側の肩にかけ、裾をたくし上げているのがわかります。胡服を片側だけひっかけた俑は、このあいだのMIHOでも見ましたが、当時の最新流行のおしゃれだったのかもしれません。
白磁の梅瓶は、シンプルですが緊迫感のある隙のない完璧な造形、素朴な白がとても美しくて見入ってしまいました。
本当に充実したコレクションで、見に行けてよかったです。
そのあとは常設展をざっと流しました。自然採光の青磁だけはじっくりと。この砧青磁は本当にいくら見ても見飽きません。色も形もとろりとした釉薬の控えめな光り方も、神業としか言いようのない美しさ。
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