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2017年11月24日21:32

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１９９９年の夏休み

モーマスの１９９９年の夏休みで始める。この寒い冬になんでか？というと、これは映画の主題歌なんだけど舞台が北海道だからだ。

北海道を歌った曲で一番好きなのだ

不動の二位は森進一の襟裳岬である。
襟裳岬の歌詞が大好きなのだ。
「襟裳の春は何もない春です。」
その何もない北海道にこんなにインバウンド需要をよび込むことが出来るのか？
勿論、公人としては割とかたい仕事があるので、合間に行政やステークホルダーを表敬しながらあれこれと考えた。

こんなグラフがある。

まあ、関東が多いのは何となく分かるのだが、東北と北海道のこの差っていったいなんだ(￣ー￣)？
ちなみに北海道は人口５４０万人くらい・・・東北は約９００万人くらい・・・人口は遥かに東北の方が多い。
東北に住んでる僕としては観光資源だって東北は北海道に負けていないと思うのだ

まあいい・・・仙台から飛行機で北の大地を目指す！

ほどなく北の大地は見えてくる。

ほどなくっていうのはホントにほどなくで・・・離陸して水平飛行になり、ベルトを外したと思ったら・・・もう着陸態勢に入る。１時間くらいである・・・ちぇっ|(￣3￣)|

ついたら寒いのなんのって・・・

舞い落ちた枯葉は瞬間凍結だ

積雪２５ｃｍ・・・最高気温－２度である。
最低ではない。最高気温である。
「ぴーん」と張りつめた空気感・・・
この「ぴーん」と張りつめたというのが実はあれこれと逡巡した結果、また立ち戻るキーワードである。ファーストインプレッションというのはとても大事だという話だ。

さて、なんでこんな極寒の地に外国人は態々やって来るのか(￣ー￣)？

日本三大がっかり名所・・・札幌の時計台である。

勿論、日本人であってそれなりに歴史的な知識があれば中の展示なんかは非常に興味深く見る事も出来るけど・・・
外国人や普通の観光客なんていうのは外で写真を撮っておしまいだ。
その点僕は捻くれているから、がっかり名所でがっかりして帰らない！

よくわからないかも知れないが、雪が屋根から滑り落ちるシャッターチャンスを永遠と待ち続けた(￣ー￣)
ところでこの「がっかり」もポイントである。
人間はどういう時にがっかりするのか？それは期待を裏切られた時である・・・
そう・・・人々は北海道の時計台に「期待」をもって訪れるのだ！

なんとなくわかってきた。

藻岩山から北海道のスクエアな直交する格子状の光を見た。
ロープウェイの中、日本人は殆どいない。
藻岩山から見える美しい格子模様は街の幾つもの細胞のブロックの機能的な連結を思わせる。

北海道はイルミネーションから路面の反射から、光が綺麗だという印象が残る。

ある地域で町営のガソリンスタンドを作る話を聞いた。
北海道では５０ｋｍとか８０ｋｍとかガソリンスタンドがない道がある。
あるコンビニが街のインフラとしてスーパーマーケットとして機能している話・・・肉や野菜を普通に売っているのだ。
北海道というのは行政、民、官それらすべてが連携しないと生活が成り立たないのだ。
ある行政の窓口でこんな話を聞いた。
僕が北海道では本州と同じように行政や地域、そういった単位同士での確執のような問題はないのか？と聞いたところ・・・そりゃあ細かくは色々あるけど、冬の北海道でそんな事してたら死んじゃうよ！と屈託なく笑われていた。

なるほど、町営のガソリンスタンドが出来るわけだ。

ある行政の長が赤字の鉄道を廃線にし絶賛された話。
この話には裏がある。
キチンとバスやなんかの代替えを準備していたのだ。
このドラスティックな決断が案外、東北なんかでは出来ない事だったりする・・

冬の雪まつりには自衛隊が重機で雪を運んでくるのだ。

なんと年間の除雪費用は２００億円である・・・２００億の金が予算化されているのだ。

これだ！！
この「ぴーん」と張りつめた空気感！

夜通し続いた雪かきで翌朝にはすっかり道は歩きやすくなる。

まあ、それでもソロソロと歩くのにはコツと緊張感を要する。

そういえば、雪が降った日は、街中の接骨院は夜遅くまで営業しているそうだ

弦楽器を想像して欲しい。
エクストラ・ヘビィ・ゲイジの弦楽器である。
とてもふくよかな音色を奏でる。

観光というのはその字の如く、光を観る。物事の明るい光を感じたいのだ

弦を巻く苦労や演奏の難しさを感じたいわけじゃない。

その弦が弾く美しい音色を聴きたいくてやってくるのだ。

現代美術館で「健さん、お帰りなさい。北の大地へ」という高倉健さんの展覧会を見た。
このぽっぽやとして網走番外地・・・北の大地に愛された男にオマージュを捧げたくなり、久しぶりに瓦礫作品を作った。
この作品のテンションは実は画面の外から繋がっている。

弦のテンションをキツく締め付けるネックやペグは作品の外にある。