mixiユーザー(id:1940449)

2016年04月10日23:10

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「ベーシックインカムは究極の社会保障か」

ベーシックインカムが主張されるのは
ベーシックインカムと言う議題を通して社会保障のあり方を議論する為である

という菅野棯人の主張はその本質そのものであると言っていいだろう
本書はベーシックインカムというツールを使って
社会保障ひいては労働そのものを再構築すべく書かれた論文集だ
まー 飯田泰之が読みたかっただけなんだけれどもw

なんで飯田泰之が読みたかったかと言えば
彼が経済学者だからだ
あたいはベーシックインカムは経済学の範疇であると思っている事
あたいは国家の役割は徴税マシンであるべきと思っている事
そして 国家が行うしかないベーシックインカムという制度は経済的動機からでなければならないと思っている事
よって
経済的な理由からベーシックインカムが国家にとって有益であるという結論が
経済的なマクロの論理の中から導きだされなくてはいけない
単純に新しい再配分の効率を言うだけではダメなのだ

だからこそ
冒頭の菅野稔人の「議論を起こす為のツールである」という設定に
まさしくそのとおりであると同意したい
ベーシックインカムには様々な動機と思惑が交錯する
人の思想は思い込みと結論として期待している動機がなければ成立しない
まず目的ありきで様々な論はせめぎあう
しかし 社会科学の中で唯一「科学」に近いと言われている経済学が
その議論の中心になくては空理空論で各々の趣味を論じ合うような結果になってしまうだろう
【徴税マシンとしての国家にとってベーシックインカムは如何に有益か?】
という視点が欠けてはベーシックインカム論議は
この国では自由主義対共産主義のようなカビの生えたイデオロギーの代理戦争になってしまうだろう

しかしまー おもしろいねw
様々な立場の人がベーシックインカムについて論じてはいるが
各々の立場は全く違う
その違う様が実にわかりやすいw
このベーシックインカムの一番いいところは
この議論を通して各個人のミクロな思想がむき出しに見えるところだ
人間がむき出しw
それくらい労働観やその価値を巡る人間の思い込みは深いということだろう
そしてその論理の無根拠性をおのずから暴露する事になる
最終的には倫理的価値の論争になるというわけだw

あたいの中のアナキズム根性が震えるねw
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