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2015年09月21日00:30

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検証 なぜ安保法案は成立したか 2.9条の欠陥

あからさまに知能的に劣る安倍が
何故にこの解釈改憲という山を越えられたのか
1.でシステムに欠陥があったと書いた
2.では9条そのものに内在している法的な陥穽だ

自民党は今回 
ほとんどの学者を敵に回してもぶれなかった
法的な根拠として砂川判決を持ってくるという
いささか突飛なと思われる事までしてだ

法曹界はそれを笑ったし
憲法学者も話にならないと判断した
それは あまりにバカバカしいと早々に結論付けられたにもかかわらず
谷垣をはじめとして
その解釈を取り下げようとはしなかった

おれはこの態度に
たぶん谷垣は 言われているような集団自衛権だけの話をしているわけではないのだろうと思った
極端に言えば
今回の自民党の法解釈は「国家緊急権」を前提として
憲法9条とぶつかっているのだ

砂川判決は
「わが国が、自国の平和と安全とを維持しその存立を全うするために必要な自衛のための措置を執り得ることは、国家固有の権能の行使である」
との判断を提示している
ここの部分から自民党内閣として
国家としてこの事態を看過すれば国家の存亡に関わると言うような場合
我が国の憲法は座して死を待つ事を強いるものではないという解釈をとっている
「だから 集団的自衛権の行使もそこから除外されない」という解釈だ

これは言ってみれば「国家緊急権」という「立憲主義を一時休止してでも独裁的権力を認める」権利の根拠がこれで
「憲法を守ってそのまま死ぬのか?」という問いだ
ナチスが出たときのワイマール憲法にみられる大統領の独裁権にもみられる法的概念だ

これは容易くは結論を出せないパラドックスで
特に9条のような軍備の放棄をうたう憲法などでは
これを確実に認めれば 平和主義は意味をなさないものとなる

あきらかに 今回 安倍内閣は
ここをついて 法案の「合憲」根拠としたといえるだろう
これは「抵抗権」などの法的概念とも相通ずるものがある
憲法という法規範が避けて通れない 答えのでない問題だ
しかも
法的な知識のない一般的な人々にも充分に通じ
また相手が反論できなくなる論法でもある

学者はこういった問題点について
正面から解決を試みてはいない
なぜ試みないか?
あきらかな矛盾の存在を解決する仮説が立たないからだ
その仮説が見つからないという現実は
事実上 

「憲法九条は理念である」

という解釈以外にないということだ
その理念を如何に守るかが憲法に要請されている契約であって
緊急時に行動としては平和主義を一時停止しても
理念は理念として存在し続けて 
また平時に戻れば そこを充分に検証作業を行うのだ
という話に近い

http://www.nids.go.jp/publication/kiyo/pdf/bulletin_j10_2_4.pdf
自衛隊のネガリスト・ポジリストの議論も含め
今回 自民党の安倍内閣は
憲法9条に元々存在する矛盾をついてきている
安倍自身はよく理解できないまま紙芝居を作るのが精一杯であったが
理論自体は正当ではないが反論も難しい内容ではあるのだ

この機会に 日本はこの平和憲法に対する明確で実務的な結論を出さざるをえまい
そう簡単な事ではないが
それを今までしなかったが為に
今回 このような憲法を無化するような法制化につながってしまったのだ
おれもその議論はぜひ見てみたい




http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=3626411
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