このニュースについて書いたので一応ケジメとして読んだ感想を書いておこうと思う。
某県で有害図書指定されてしまった書籍ですが実際に読んでみるとこの程度で有害図書なのかと驚いた。
ドラッグ好き達が自身の哲学を交えてそれぞれの好きなドラッグを肯定し、またそれぞれのドラッグの歴史も一緒に説明をしている。
たまに作者の意見も挿入されている。
その根底にはやや後ろ向きなポジティブさと決して賛美だけではない実際にそれを体験した者としての冷静な視点もある。
また面白いのがドラッグ好き達は違うドラッグ好きとは別物という視点を持っていることだ。
実際にパチンコにハマるものセックスにハマるもの、またタバコや酒の中毒者は同じ中毒者というカテゴリーに入るが全く違うものである。
求めるものが違う以上、求めるドラッグも違う物になるという視点は新鮮だった。
だが覚醒剤だけはこの本の中では最終的には否定気味な視点を見せているが実際にそれは正しいだろう。
また大麻は作者自身が解放論者であるのでかなり肯定している。
しかし他の国と違ってシャキシャキ動ける覚醒剤を好む傾向と労働こそ素晴らしいと思う嗜好を持った日本で大麻を解放したら労働意欲が物凄い勢いで下がるんじゃないかという気はしてくるのだがどうなんだろう?
とにかく内容の是非はともかく面白かった。
不健全だからといって安易な悪書指定は長い目で見れば社会にとっては害悪だということを思わせる一つのきっかけになる良書だ。
■有害図書指定「ドラッグ本」著者が取消を求めて提訴「青少年のために書いた」
(弁護士ドットコム - 07月09日 17:41)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=149&from=diary&id=3508231
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