月記

今月は落ち着かない日々であった（まだ終わってないが）。

ゴールデンウィークを遊びほうけた分、その後の時間が圧縮される中、定期欄以外に締め切りが３個ほど重なったこと。クロネコDMメールの契約折衝で不快な日々が続いたこと。『冊』51号納品がその時期だったので発送がそれに絡んだこと。同号の合評会も今月行なったが、新同人を迎えることになった（玄原冬子さん）。前向きな話だが、普段より多少気疲れも。同人二人（北島理恵子さん、清野裕子さん）が相次ぎ詩集を刊行したので、次号はその小特集を組む。その執筆陣の調整もほぼ終わってほっとしているところ。今週末は詩人会議の総会で壺井賞の講評をすることになっている。受賞者のおぎぜんたさんがケニアから来日しているらしい。それで今月は終了する。

気付けば、５月はじめに「今月の詩」をアップしたあと、一度も日記を書いていない（今書いているのは「月記」であろうか）。我ながら余裕のない性格であると痛感した。来月には67歳になり（親父はその歳の夏に死んだ）、次第に70代に近づいているわけで、自覚は薄いが老人性の疲れ方になっているのかもしれない。みんなとワイワイ話して飲んだだけで（先週末は英詩の会と合評会が連続だったが）、翌日以降けっこう疲労しているありさまなのだ。

しかし逆に、そうした忙しい中で、ちびちび読んでいるハイデッガー『アリストレスの「形而上学」』は豊かな時間である。ケチなので、あまり進みたくないが気付けば、けっこう来てしまっている。まあ仕方ないか。頭が冴えわたる。外の時間に溜まる疲労感も、この冴え渡り方には影響がないのは不思議である。