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2012年12月14日02:14

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スペイン旅行記(10)セビリア(2)

セビリアの大聖堂はキリスト教世界で三番目に大きいそうです。一番はバチカンの聖ピエトロ大寺院、二番はロンドンの聖ポール大寺院です。ということは、トレドよりもさらに大きいんですね。…と思ったんですが、帰国後調べたらトレドも三位を主張しているらしい?

一応ゴシック建築なんですが、外側に石の壁がめぐらされていて、その上にいろいろ装飾がついています(写真)。これは何様式なんでしょうねえ。
入口を入ると中庭になっています。ここもやはり昔はモスクだったそうです。しかし建物は完全に立て替えられていて、モスクの名残はこの中庭とヒラルダの塔だけ。モスク自体はキリスト教徒の再征服後に地震などで崩壊して、その跡地に聖堂を建てたそうです。
ヒラルダの塔はイスラム風の装飾が施されていますが、その上にキリスト教徒が鐘楼を乗せました。そして聖堂の中に入りますと…でかい!本当に広くて、柱がものすごくぶっといです。これまたどちらを向いているかわからなくなります。やっぱりトレドよりは大きいのかな…と思います。

するといきなりフリータイムです。といいますのは、ヒラルダの塔に上りたい人は上ってください、と言うことです。標準では上って降りて来るのに約20分かかるということで、30分ほど時間を取ります。ここまで来たんですからやはり上らなくては。
ヒラルダの塔は四角です。へりに沿ってスロープになっています。これは、モスクだった時代にアザーンを唱える人が上るのが大変なので馬またはロバで上れるようにしたとか。それでスロープが90度ずつ曲がりながら上へと延びているのです。そして曲がり角ごとに数字がついています。「上るぞー!」と勢いよく上りはじめ、せっせと上って行きました。観光客が多いです。上る人、降りる人…。ひたすら上っていくとだんだん疲れてきてペースも落ちます。曲がり角の数字が35まで来たところで「上がり」です。
上がった所で四方ぐるりと見て回ります。とてもいい眺めです。アルカサルも見えます。聖堂の屋根も見えます(写真)。上には大きな鐘がつりさげられています。
そうして降りていきました。

集合時間になり大聖堂観光開始。この聖堂もやはり身廊部分に立派な聖歌隊席があります。その前方に信者席が並び、その先が主祭壇になっています。しかし祭壇は今は工事中です(写真)。そのため聖歌隊席が臨時の祭壇になっています。

ここの目玉はコロンブスの墓です。コロンブスは亡くなった後、遺骨があちこち転々としていて、しかも別の所へ移すたびに記念に取っておこうとする人がいて、セビリアの大聖堂に落ち着いたときにはほんの少ししかなかったそうです。
しかし墓には立派なモニュメントが立てられています。スペインの四つの王国を象徴する人物がものものしく棺を担いでいるのです。四つの王国とは、カスティリア、レオン、アラゴン、ナバーラです。カスティリアが女性のように見えるのはイサベラ女王を想定しているのでしょうか。
コロンブスは生年も出身地もはっきりしません。イタリアのジェノバ出身と言われますが詳細は不明、経歴も不明。なぜかと言いますと、コロンブスはうそつきだったのです。経歴詐称、ほら話ふきまくり。コロンブスについて確かに分かっていることは「うそつき」だったことです。

また、聖歌隊席の裏側にはコロンブスの息子の墓があります。モニュメントはなく、敷石に文字が刻まれているだけ。
聖堂内にはさらにたくさんの礼拝堂があります。絵が掛けられていたり、豪華に装飾されていたり。またステンドグラスもきれいです。じっくり見ていたらきりがなさそうです。

中庭は「オレンジの中庭」といいます。コルドバのメスキータと同じです。中庭を突っ切ると出口で、馬蹄形アーチになっています。
大聖堂を出てぐるっと回り、ヒラルダの塔の下の部分の所まで来ます。そうしますと、この塔を建てる時に古代ローマ時代の建物を再利用したそうで、下の方を見るとラテン語が刻んであるのが見えるのです。しかも横倒し。

道の向かい側には糸杉が並んでいます。アンダルシアには糸杉が多いです。本当に細く、まっすぐ上に伸びています。根もまっすぐ下に伸びているそうです。糸杉に椰子の木、そしてオレンジの木。異国、それも南国に来たー、という感じがします。
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