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2010年07月03日12:04

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Give Up the Funk (Tear the Roof Off the Sucker)

 次のサマー・ソングはパーラメントでお届けします。

 「2曲続けてファンクかよ!」って思われるかもしれないですが、ファンクってなんとなく夏のイメージないですか?

 ジョージ・クリントン率いるPファンクは、とにかく快楽的な音作りが特徴でした。もっとも、パーラメントは別名義であるファンカデリックに比べると、いくぶんストイックな演奏を目指してたようでしたが。快楽に身を任せるという精神性は通底しています。そのサウンドには、細かいことは気にせず楽しんでしまえという、良い意味でのオプティミズムに溢れてる。そういう開放的なところも夏っぽい。

 ただし、演奏自体は恐ろしく技巧的だったりする。ひとたび気を抜こうものなら、たちまちオカズいっぱいの超絶テクをお見舞いされてしまうのだ。
 パーラメントの代表曲“ギヴ・アップ・ザ・ファンク”なんか、ブーツィー・コリンズのスラッピングが楽しすぎてご飯三杯はいける。一度ベースだけ追って聴いてみてください。腰がガクガクしてきますから。

 あと、ブーツィーに比べると取り上げられる機会は少ないけれど、ジェローム・ブレイリーのドラムスってタメが効いてて超絶にカッコ良くないですか?後半のフィルなんて、やたらと手が混んでる。そして、レイ・デイヴィス(キンクスのじゃないよ)のバリトン・ボイスが、ともすればあっけらかんと感じられるコーラス部分に、どっしりした重石の役割を果たしてる。さらに、これだけ密度の濃い演奏のなかでも着実に仕事するメイシオ・パーカーのサックスや、清涼感たっぷりなフレーズを流すバーニー・ウォーレルのキーボードもたまらない。
 こんな具合に、個性的なプレイヤーがひしめき合っているPファンクは、どのサウンドを追っかけても存分に楽しめてしまうのだ。

 もちろんファンク・ミュージックというのは、アンサンブルを聴くための音楽だ。だが、芸達者なプレイヤーたちの名演をひとつひとつ取り出して個別に楽しんでしまうというのも、ファンクの聴き方のひとつなのかなって思います。
 例えるなら、次々と飛び出てくる頭(フレーズ)めがけてハンマーを振り下ろす「モグラ叩き」みたいな。

※プロモ用に短く編集された音源です。

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