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2010年01月27日22:07

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【音楽】 “作曲家”ヴィルヘルム・ケンプのピアノ作品

私の大好きなピアニストであるヴィルヘルム・ケンプは、作曲家として数多くの作品を残したことでも知られている。

残念ながら、その作品の演奏が録音されたCDは非常に少ないが、そんな中、たまたま寄った銀座の山野楽器でケンプの曲のCDを発見、即購入!
早く聴きたくて飛んで帰った。

ヴィルヘルム・ケンプ:
 ・狂詩曲的序曲 作品44
 ・イタリア組曲 作品68
 ・抒情組曲ホ長調 作品17−1
 ・6つのピアノ小品 
 ・ピアノのための幻想曲

   (R.スタインファット(ピアノ)、2005年録音)

「狂詩的序曲」は、躍動する若々しい曲というのが第一印象である。
ブラームスの若き頃の作品であるピアノソナタ第1番あたりに、どことなく雰囲気が似ているかもしれない。時々、明らかにブラームスを意識しているような旋律が聞こえるような気がする。

「イタリア組曲」は、このCDに収録されている曲で、唯一知っていた曲である。
4曲からなる組曲で、これはなかなか良い。第1曲は神秘的、第2曲は幻想的、第3曲は静かに語りかけるような曲、第4曲は夢見るような雰囲気だ。
ケンプはイタリアと縁が深い(以前もどこかで日記に書いた)が、この曲はそんなケンプのイタリア感(?)を現したものだろうか。

「抒情組曲」は。演奏家ケンプの得意そうな曲を自分で作曲したという感じだろうか。
5つの曲からなり、第1曲からして「しみじみと語る」雰囲気だ。
第2曲は静かに瞑想、第3曲はPrestoなのに決して慌しく感じないから不思議だ。
第4曲はなんだかウキウキするような、でも羽目をはずさない、そんな感じの曲だ。
最後の第5曲はメロディーというよりは和音を鳴らす。組曲の締め括りということか。

「6つのピアノ小品」も同じ傾向の組曲だ。
第1曲はやはり「しみじみと語る」系統の曲。Russischer Ostermorgenという題がついているが...。
第2曲は、楽しげな曲だ。Vogelmusik、鳥たちが楽しそうに囀っている曲なのだな。
第3曲は瞑想系の曲、第4曲はやや不思議な雰囲気の曲。
第5曲は、Schwdische Hochzeitsmusikで楽しい曲だ。ケンプとスウェーデンの関係はよく分からないが、静かな田舎の教会が似合いそうな曲ではある。
第6曲は静かな夜更け、という雰囲気である。おやすみなさい...

「ピアノのための幻想曲」は、ケンプ作曲のオペラ「Familie Gozzi」の曲を題材にピアノ用に編曲したものだという。オペラではどのような場面で使われた曲かは分からないが、「前向きに楽しく行こう」というような感じがする。
(そもそもこのオペラがどんなストーリーなのか分からないので、全く外しているかもしれないが。)

作曲家としてのケンプもなかなか良い。少なくとも私の好みに合っている。
もっと録音されてもいいはずだと思う。

ピアノ曲だけは少しだけCDがあるようだが、ウチには他にもう1枚のみ。
入手困難...


ケンプ作の曲はケンプ自身の演奏でも聴きたかった。どこかに密かに録音した音源があってCD化されて発売されるなんてことはないかな?
そしたら100%必ず買って聴くのだが...
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