mixiユーザー(id:288528)

2006年01月15日21:45

13 view

いつも空を見ていた

好きだった人
いつも空を見ていた
飛行機雲が見えたら家まで電話をかけてきた
おまえの部屋の窓からも見えるかーって尋ねた
いつも空を見ていた

好きだった人
夜になっても空を見上げていた
星の名前なんか知らないけれど
天文学者になりたいなとつぶやいていた

いつからかわたしも空を見上げるのが好きになっていた
言葉に詰まるとそっぽを向いて空を見た
いつも青空ばかりじゃなかったけれど
そんないくつもの顔を持った空がわたしは好きだった


雨がやんで小鳥がさえずりはじめると
緑の新芽を精一杯に吹き出した森の雑木たちが
ざわめき出すような気がした

峠には木霊が棲んでいた
太陽が差し込み
雨のしずくがきらりと光った

あいつはいつものように空を見上げて言った
別れのときが来た
新しい道を歩もう

空は青く
飛行機雲さえなかった

シリーズ【鳥のひろちゃん】http://motoka.exblog.jp/i8
━ ━  ━ ━  ━ ━
2002年4月
私は、こんなことを「塵埃秘帖」に書いている。
語り尽くせない想いがあったのだが・・・・
0 2

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2006年01月>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031