今朝の天声人語が倉本聰を引用している
(天声人語は省略、各自で読んで下さい)
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スーパーカー・ジャパン=倉本聰
毎日新聞2016年1月6日 東京朝刊
戦後70年。いろいろあったがあの焼け跡のゼロからスタートして、曲がりなりにも日本という国は、経済の面ではジャパンという名のスーパーカーを作ってしまった。だが最近この奇跡のスーパーカーについて考え込むことがしばしばある。このスーパーカー、実は装置し忘れた大事な部品がもともと二つあったのではあるまいか。
それはブレーキとバックギアである。
たまには少し運転を休止し、あるいは戻って道を確かめたい。だが止まれない、後戻りができない。
そもそもこの車、ダッシュボードにメーターが一つしかついていない。「経済指標」という巨大なメーター。この車の燃料は「国民の消費」。
そんなことを次々に考えているうちに、段々興奮して眠れなくなってきた。
タイヤは「血税」ハンドルはアメリカの「遠隔操作」。潤滑油は「補助金」冷却水は「国債発行」。シートベルトは「安保条約」エアバッグは「軍備」。フロントガラスにぶら下がったお守りは「憲法9条」。もっと良いたとえがあるかもしれないからそれは皆様でお考えいただきたい。
ともかくこの車際限なく加速し、誰もその加速にさからおうとしない。
森をなぎ倒し山を削り、川をせきとめて世論をもひき殺す。これまでずいぶん人をはねたが、秘密保護法がそれを隠蔽(いんぺい)する。それでもばれかけるとトカゲのしっぽ切り。車道をよく見れば尾のないトカゲが、アスファルトの隙間(すきま)をモゾモゾ動いている。
倫理をひき殺し、道徳をはねとばし、交通標識もどんどんへし折って、信号機までも押しつぶしてしまう。
そんなジャパンというスーパーカーが、傍若無人に突っ走っているのに、みんなそのスピードに狂喜している。
怖い。(脚本家)
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これが元記事ですね。
■何年か前に日経ビジネスを読んでいて切り抜いたものがあります
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「豊か」という言葉を辞書で引くと、「リッチにして幸せなこと」とあるんです。幸せというのは今に満ち足りていることです。日本はリッチではあるけど、幸せというのがなくなっちゃっている。そんな気がするんです。
今くらい豊かになっても、経済界は常に右肩上がりを求めますよね。それも、この右肩上がりというのは複利計算でしょう。だけど、我々は物を食って生きているわけです。ITや金融では飯は作れませんからね。
食事というのは、水も酸素も含めて全部自然から来ています。そして自然界には右肩上がりのものはないんですよ。毎年同じ量しか生み出せない。生産量を上げるには土地を広げるとか、そういうことをしないとダメなんですね。
それなのに、世の中の人たちはみんな現状に満足できず、「もっと良くしろ、もっと良くしろ」と年がら年中言っている。みんながもっと良くすることに慣れちゃって、政治から経済から、お国を挙げてみんなが今に満足しない。これは誠におかしいでしょう。
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これだけしっかりした意見があっても
世の中は頑として動かない。
自分だけ幸せであればいいと
いう人が多いからだと思う。
滅びるしか治らんのとちゃうやろか
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