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2021年11月16日05:54

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調和と違和または昭和と令和

今年の夏、映画シン・エヴァンゲリヲンが劇場公開された。
碇ゲンドウとは渚カヲルだった・・・という説がネットで浮上していて改めてシン・エヴァを見返すとこの物語はまるで違ってくるとかなんとか・・・
実際には今ちょっと時間がなくって見てはいないんだがね(￣ー￣)

それはそれとして・・・このアニメストーリーはややこしいんだけど、映像はすさまじく実験的で商業作品というよりはつくりとしては芸術作品だと僕は思っている。
ちょっとここから極めてヲタク的になるが・・・
このアニメ巨大ロボット（正確には違うが）や戦艦（これまた正確には違う）が出てくるのだが・・・

よく見ると・・・空を飛ぶとき、たまに昭和の特撮のような模型を吊るす釣り糸が見えるのだ

なんじゃそりゃ！！わざわざ秒２４コマ（いやもっとか？）のアニメーションになんで釣り糸！！
しかもその糸の張り方は物理法則に叶うもの（重心のとり方であるとか、重量バランスだとか・・・おそらく模型を作り実写を撮ってから絵を起こしてる・・・）なのだ

まあ、これは特撮好きの庵野さんのオマージュなんだろうけど、リアリティの持っていき方が普通ではない。
（そもそもこんな質量のものは空中を自由に飛び回る事はない。ワイヤーアクションのように吊り下げてコントロールされなくては・・・ではその吊り糸を操るのは？神？創造主？と、そこまで考えると、アニメ作品の創造主としての庵野さんの存在が浮上してくる。蛇足ながらこの物語のベースにはキリスト教がある。）

これって遊び心でやっているわけではなく、極めて真面目な表現なのだ。

つまり、釣り糸を見せる事が目的ではなく、それを操るなんらかの存在を想起させる事が目的なのだ。
釣り糸は創造主（神）との繋がりのメタファーなのだ。
故にそれはパロディではなくオマージュだとわかる。

これは先人達の功績を讃えつつ、本気で作られたアニメ作品なのだという気概を感じ、ファンは痺れてしまうのだ。

そんな庵野さんへの拙いオマージュだ

さて、ちょっと話は変わるのだが・・
エコロジーとエコノミー・・・２つのエコとエゴイズム・・・すなわち一つのエゴに関する考察・・・

前回太陽光発電についてちょっと触れたけど・・・太陽光は再生可能エネルギーであり無尽蔵でありいいことずくめに思えるが・・・実はそればかりではない。
全くの素人考えではあるけど・・・風力発電の方が場所をとらずにいいのではないか？

なんてことも考える

なんかこの白い、ちょっと見ようによってはカヲル君のダミープラグの乗ったエヴァ量産機のような機体も・・・技術革新で登米のモネ風車のように出来ないか？

などと勝手に考えたりもする。
まあ、冷静に考えてみると風なんていつも吹いているわけじゃないし、設置出来る場所も限られてくるだろうなあ・・・なんてことはわかるけど

スコットランドのグラスゴーでCOP２６が開催され、石炭発電の段階的削減が決まった。
何となく歯切れ悪いな・・・なんて勝手に感じてしまったけど、そもそも先進国が招いた温暖化を防ぐために途上国も足並み揃えるなんてことはちょっとエゴイスティックな話だ。
もっと言っちゃうと、すべて人間都合で地球の気象をコントロールするなんて言うのは極めてエゴイスティックな話じゃないか？
まあ・・・それを言っちゃうと元も子もないのだが・・・人類補完計画ってそういう事じゃないのか？って気もする。

ここからは全くの私見であるが、シン・エヴァの中で綾波レイが小さな村で農業をやるシーンが出てくる。
凄まじく違和感を感じるのだが、見ているうちになんか和やかな気分になる。
まあ、未来的なコスチュームを着て農家のおばちゃんたちに交じりながら田植えとかするんだから極めてシュールな映像なのだが・・・そんな中で綾波は人間らしさを取り戻してゆく。
あのシーンはとても良かった。
日本の原風景・・・ってこういう事じゃないのか？
なんてことを考えた。
そう、非常に幼稚かもしれないが僕はあのまるで昭和のようなあんな世界こそ、人類の目指すべき未来ではないか？と考える。

もちろん、石油、石炭とかの化石燃料依存型じゃないんだろうけど・・・
まあ、津波の被害にあったのは人間だけではなく、もっと言えば気候変動の影響を受けるのは別に人間だけではない。