mixiユーザー(id:55664038)

2021年06月27日04:11

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詩『火花』

パッと燃えて散る火花の煌めきを
それだけでも構わないのに

鬱屈にしけた一日は過ぎ、空には何も無く
ただ虚無だけが在るような無いような

ため息の夜風は止めどなく無風で
泣くような凪 激しくも
曖昧に暮れる暗闇はクッキリと染めあげる

耳を塞ごうとも沈黙はうるさくて
ただただ流されて動けず立ち尽くす

上も下もなく沈んでいけば
縫い付けられた身体は中空で浮かび
フワフワと頼りない
濡れた心が乾いていくものだから
濃密に充満する空気に窒息していく

ああ、誰か種火をください
激しく刹那に輝くあの火花
ただ一瞬だけ照らすあの光で
『それ』を見つける為に

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