mixiユーザー(id:1940449)

2019年02月16日20:27

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認知から見た宗教の始まり 5.秘密

宗教的意識が共同体のゴシップとして働き
そのゴシップを共有することで共同体の内外を決める
それを強化するものに「秘密」がある

自然宗教には教団というような宗教的共同体はない
しかし 枢軸時代に勃興した新しい宗教には
必ず教団が発生し その内部で複雑な思考の教義を作り上げる
そこに教団内部だけの秘密が生まれる

そもそも秘密とは何だろうか?
有名なチンパンジーを使った実験に
チンパンジーが他のチンパンジーを秘密を守ることで出し抜くという行為を行うことが知られている
人間にそっと餌のありかを教えられ
その餌の存在を秘密にすることで独り占めをすることが観察された
いわば 知らぬふりをするという嘘によって
自分の利益を確保するという行為だ
これは 不思議なことに野生のチンパンジーには見られない行為だ

人間は嘘をつく唯一の動物であり
同時に秘密は嘘の延長線上にある
ある種の鳥が怪我を負ったふりをして巣から外敵を遠ざける行為を行うが
それらは人間の嘘とは全く異なる行為で
遺伝的に備わった「考えていない行為」だ
人は思考を組み立てることにより嘘をつき秘密を作る
落とし穴や疑似餌は思考の過程としては嘘であり
獲物を騙し その働きを獲物から秘密にすることで狩る

人間の生活に余剰が生まれ
働かなくとも一定数の人間が食うに困らない時代が訪れ
その一部に宗教関係者がいたのは考古学上も知られている
彼らは日々の糧を得るための行為から解放され
ただひたすら自然宗教を論理的に組み替え直した
しかし その行為は
民衆との乖離を生み出すことになる
みんな働いたり食ったりセックスしたり子供育てたり忙しいのだw
そんなクソの役にも立たない小難しい話を話題にしたいとも思わない
彼らが考えたものはゴシップたりえないのだ

彼らはそこで 嘘を考え出す
教祖の死後教団が生まれ
秘儀が作り出され
修行を繰り返したものでなくては近づくことを許されない思考の位置を作り上げる
そしてそれを大衆から遠ざけることにより
説明のつかない様々な神話を秘密の内に遠ざける
共同体外部たる さらに大きな共同体に対しては
教義の根拠たるべきものは秘密あるいは習得困難なものとし
わかりやすいゴシップを流すという二重構造だ

人間は複雑な幻覚を見ない
当然 神仏は自然発生したものではなく
どこかの時点で誰かが嘘を混ぜ込んだ結果生じたものだ
そして それそのものは秘密の内に押し込め
その効用と物語だけが共同体に開陳される
文字を残さなかったと言われる教祖が
おそらくは一言も言ってはいない神話が
教祖の死後実にわずかな時間で構築され
二重構造を完成させている

構造的には落とし穴に似ているw

まあこのあたりは
反論がうずたかく用意されているので
さすがに学者諸氏も容易には踏み込めないw

少し話はずれるが
この手の話を考えるときに 思い出すことがある
天皇の「人間宣言」だ

「朕ト爾等国民トノ間ノ紐帯ハ、終始相互ノ信頼ト敬愛トニ依リテ結バレ、単ナル神話ト伝説トニ依リテ生ゼルモノニ非ズ。」

騒いだのは海外諸国とマスコミだけで
国民の多くと当の天皇自信はさしたる大事に捉えてはいなかったという
今読み返しても だからなんなの?って感じだ

上記の説に準じて考えれば
「人間宣言」は自然宗教にとってはごく一般的な概念の再確認であって
創唱宗教をほとんど積極的に受け入れていない日本人にとっては
何か影響のあるものではない
逆にいえば
認知のあり方を遡って考察してみなければ
かえって その文言はどこがおかしいのかよく理解できないだろう

中途半端だけど
認知と宗教に関してはここら辺でw

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