実は、東京に来たのは花組公演を見るためで…。いったん帰って来るより一緒に行ってしまった方が効率がいいと思ったので…。
本当は2日間見るつもりでチケットを申込みしていましたが、1日目の分が取れなくて、泊まっただけ…ではもったいないので鳩山会館に行ってきました。
2日目こそ見られるはず。
しかしホテルのチェックアウトは10時、開演は13時半。それまでどうしましょう。カフェで本を読んでてもいいんですが。
そういえば東博の東洋館で中国書画の特集をやっているはず。で、スマホで調べてみたら、第一木曜日は11時からボランティアによるガイドツアーがある!だったら時間もちょうどいいし、行ってみよう!
ということで東洋館に行きました。
まず中国書画のあるところへ。まず李白吟行図が!李白と言えば必ず出てくる絵。シンプルな線に李白の性格が伝わってくるような絵です。実物が見られるなんてー。
…でも、ほかはたいしたものはありませんでした。
そうしたら、東南アジアエリアでインドネシアのワヤンの展示があるらしい。なのでそちらへ行くことにしました。
ワヤンはインドネシアの影絵芝居で、水牛の皮で作られています。細かい細工に鮮やかな色彩です。間近に実物を見るのは初めてです。人形を支える棒も水牛です。支えの棒は、体を伝って頭に達して不思議な曲線を描きます。いろいろなキャラクターがいます。
そうこうするうちにガイドツアーの時間になりました。
今回のガイドツアーは仏教美術の旅。最初に案内されたのはガンダーラ仏です。仏像が最初に作られるようになったのはガンダーラとそしてマトゥラー。両方とも東博にちゃんとあります。ガンダーラ仏はいくつかありますが、そのうち釈迦立像を前に解説が始まります。長い耳にはもと耳飾りをつけていた穴が開いていること、片方の膝がかすかに曲がっていて動き出す瞬間を表していること。
さらに奥の方へ進みますと、大谷コレクションのコーナーがあります。おお、ホータンの金銅の仏頭がある!これは初めて東博の東洋館に来た時に見たきり、その後来たときはずっと展示されていませんでした。一度龍谷ミュージアムの特別展で再会したことがあります。それがついに東洋館で展示されている!
これは胴体が別に作られて頭を装着したのだろうということです。額には普通の白毫ではなく中心の丸の周りに花のように丸い穴がありますが、ここには宝石がはめられていたんだろうということです。
さらに、クチャの舎利容器の説明もありました。
それから中国。北斉の大きな石仏があります。これは碑文が刻んであって、年号や由来がわかる貴重なものです。その隣には大きな北魏の仏頭。比較すると、北魏の方が顔がシャープで、北斉の方が穏やかです。
次は唐代の石製の仏龕に彫られたもので、三尊像などがあります。
それから地下の東南アジアへ。
カンボジアのナーガに座る仏陀を見ます。
そしてガラスケースに小さな仏像があるのはインドネシアです。ボロブドゥールをイメージしたということで、段々を作って仏像を乗せています。一番上は大日如来です。
ここでガイドツアーは終わりです。
東京に住んでたら、ガイドツアーのある日にこまめに行きたい…。
あとはミュージアムショップをのぞいてみます。そうしたら!
「シルクロードの美術」という本がある!
今まで見たことがありません。そうしたら、2017年3月の発行でした。最近出たんですね。去年の「タイ」展で気が付かなかったのは、東洋館まで来なかったからか…。
そりゃもう即買い!
です。
東博のシルクロード美術と言えば大谷コレクションがベースになっていますが、東博に収蔵された時に図版目録が出たきりだそうです。当時の図版は白黒。そのため新しくカラー図版で改訂版を出すことになったそうです。
薄い本で、収蔵品の解説も一部だけであとは単に写真を載せてるだけ、なのが残念ですけれど。
ということで、すっかり満足して東博を後にしました。
時間もちょうどいい感じで、有楽町に向かいました。
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