mixiユーザー(id:1940449)

2017年07月29日00:49

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最近読んでるもの

清水書院の人と思想シリーズの「ヤスパース」を繰り返し読んでいる

ヤスパースについてはあまり知らなかった
実存主義の一方の大御所として名前は知っているが
およその内容をダイジェスト的に知っていただけだった
なぜなら
もう終わった人 というイメージが強かったからだ

ヤスパースを検索すれば出てくるのは
そんな否定的な評論ばかりだ
実際に読もうと思っても
再販されてないからなのか 本がやたら高いw
で まあいいやと入門書では定評のある人と思想シリーズで概略を掴もうとした
図らずも これがなかなかいい本で
宇都宮芳明先生という人が書いている
ヤスパースが気に入ったというよりは宇都宮先生が気に入ったw
先生自身 ヤスパースかあwみたいな部分があったことを正直に書いている
しかし 先生はなかなか熱いw
人類はヤスパースを再度読むべきであるみたいな勢いだ
それに乗せられたw

ヤスパース先生が言いたいのは
神はいるということだ
誰の前にもいるわけではない
真に自分が存在するという証明不能な事実を認識した人間の前にだけ存在する
思いっきり簡単に言えば そういうことでいいだろう
自分が存在するということは
絶え間なく考え続けてなければそこに留め置くことはできない
一つの固定された事実として存在できるわけではないのだ
したがって
宗教的なドグマから自由でありつつ
同時にあらゆる総合的な一つの真理のような方向性を否定する
否定することによって得られるものは「自由」だ

そんな話を聞けば
誰しもそれはゴールを設定した議論であるというような印象を受けるだろう
どこにも固定されず
極端な科学に対する信仰にも陥らず
自分という存在の不確かさを絶えず認識し続け
しかも それを担保するために
「哲学的信仰」なる言葉まで編み出して
人をして善なる方向に向けるべく作り上げられた言葉のように見える
実際 そうなんだ
先生の言う「哲学する」という言葉は
日本の永井俊哉先生もしきりと使う
哲学するにあたって 余計な予備知識なんかいらない
邪魔である
同じことをヤスパース先生もいう
直感的にわかるものだという
その思索が哲学することそのものなのだという
考え続けなければならない
考え続けることこそ重要で
安易な 全てを解決するような話に乗ってはいけない
それがたとえ科学であったとしてもだ

これはヤスパースの生きた時代
人々が指針となる思想や考え方を求めていた
戦後ドイツに要請されて
人々のために考え抜いた ヤスパースの結論だ

なんとなく中村元先生と似てるw
「どうせこんな勉強をしてるなら それが人のために役に立つものであってほしいし そうあらねばならない」と先生は言った

そして そういうからには
そう生きねばならないと
ヤスパース先生も考えた

この生真面目な哲学者を
もう終わった人であると うっちゃることはできないw
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