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2024年04月15日11:12

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観光について②

３月の東京観光の続きだ

その日は上野に宿をとっていたので、ガード下を夜スナップした。
昨年、朝ドラ「あまちゃん」の再放送をしていたので、アキがアイドルとして過ごしていた場所の聖地巡礼をしながらあるいた

それにしてもよくあれは２０１３年に放送できたものだ

２０１２年に被災地でロケをしていたという事も信じられない事だ・・・

被災地とそうじゃない場所・・・あの頃はコントラストも極めて強烈だった。

翌朝、僕は浅草に行った。
何年ぶりだろうか？最後に来たのも思い出せない。

もうすっかりと浅草は春だ

浅草といえば浅草寺、そしてスカイツリーである。

スカイツリーの完成は２０１２年だ

当時の僕は、震災復興のまっただ中で・・・なんか気分もやさぐれていて・・・

観光なんてどうだってよかった。

光を観ること、即ち観光・・・そんな屁理屈ともつかないスローガンを当時から掲げ、被災地を撮っていた。
実際に虹なんかの光学現象や、時折咲く花や鳥の他撮るべき被写体は見つからなかった。（その後、僕は光というものを深く考えるようになり、何より遮蔽物が無くなり、踊るような光に魅せられていく事になる・・・）

ただ、2011年から2012年までの間は、ネットの中で組みあがるツリーを見ながら、もう一生あんなとこいかねえだろうなあ・・・なんて思っていた・・・

スカイツリーも隅田川の川沿いの桜も同じツリーだ・・・

ふと見るとメジロがいた。

東京には目白と目黒がある。
そういえば、有名な落語のお題目「目黒の秋刀魚」の秋刀魚は三陸宮古産だ。
そんな事知ったのもあの大震災あったからこそだ。

宮古でアート展をやった。
その時、その場展・・・基本的に写真はその場で撮り、コンビニで現像した。
宮古のみなさん元気かなぁ～？

色んな物事が時空を超えて繋がってゆく・・・

春のうららの隅田川～～♪
滝廉太郎の童謡の情緒が成立する陰には、両国の下水処理場が寄与している。

その昔、隅田川は日本でも有数の汚れた河川だった・・・
観光とは光を観ること・・・その光を陰から支えてるモノがある。

そう、光を理解するという事は闇、或いは影を理解する事にほかならない。
「お日様」に対して「お陰様」という言葉があるように・・・

もうあれから13年である・・・
早いもんだなぁ～。
まさにお陰様だ。

そういえば、速さとは距離÷時間だ。
ところで光速度は常に一定。
つまり光速度を軸に考えると時間と空間というものは可変性を持つ・・・特殊相対性理論だ

相対性理論を理解するには「何に」対しての・・・つまり変わらない軸は何か？を常に念頭におく必要がある。
光速度不変の原理・・・そうつまり光だ

E＝MC＾2
有名なアインシュタインの質量とエネルギーの変換公式であるが、コレは光速度一定の法則があるからこそ成り立つ・・・ここでも光が媒介となる。

まあ、あれこれとややこしい事を考えてみる。

そんなことを考えながら、ぶらぶらと歩いていたら、なんとなく気分がよくなり、スカイツリーに昇ってみたくなった。

ちょうど、その日は３月１１日・・・そう１３年前の今日、２時４６分・・・東日本大震災があった日だ・・・この日本で一番高い人工物の中でその瞬間を迎えるのも何となくおつなもんだ。

２時30分・・・僕は展望台についた。

エレベータを出てちょっと驚いたのは、そこに人口光が一切ないことだ。
窓に照明が写りこまないための配慮だろうか？

あるいは節電？

映りこみのない窓から見える東京の風景は・・・うっすらと青みがかっている。

ユーリ・ガガーリンは「地球は青かった」と言ったけど、地球が青い事は昔から知られていたが、肉眼で確認したのはガガーリンが最初だ。

光と色・・・地球が青く光って見えるのは反対色で黄色の光を吸収し、青い波長の光を反射するからだ。黄色い光は熱エネルギーに変換される。
そんな光と色の関係を思い出した。

それより僕が魅せられたのは闇（正確には光、相対的に暗い部分だが・・・）の美しさだ。

光と闇というのは相対的な概念であり、実は同じ線上にある。近ければグラデーション、遠ければコントラストだ！
闇とは物性であり、絵画ではモノクロなら影、カラーなら色彩だ。

これはフェルメールの絵画・・・カメラオブスクラを覗いているかのようだ・・・

これは、僕はよく被災地の廃屋でよく経験した、あの宗教的な感動と同質なものだ。

ああ・・・これはすごい！！

なんてぼうっとしていると・・・まもなく2時40分・・・
あと６分しかない・・・

また時空の変換、特殊相対性理論がよぎる・・・

僕は2時45分に特別展望台に行くエレベーターに乗った・・・
あと１分・・・間に合うか？間に合わないか？

そのうち、エレベーターの中の何人かの人がカウント・ダウンを始めた。
５・・・4・・・３・・・２・・・