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2021年10月17日07:32
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環（たまき）
今年の夏、南部鉄器の風鈴を吊るした。
カラカラと涼やかな音が心地いい。
温暖化が進み秋というのに暑い日が続くのでそのまま吊るし続けている。
カラカラ・・・
カラカラ・・・１０月も半ば、気温もようやく下がりはじめた。
というのに相変わらずその音は涼し気で心地よい。
そのうち仕舞うのも面倒になり、そのまま吊るし続けることとした。
涼しいっていう感覚について考える。
涼しいという知覚は、まず「暑い」が基準となっているのだ。
と言うことは、もし仮に極寒の冬にでもカラカラという音が「涼し気」に感じるのであれば・・・我々は無意識にその前提であるプレ・コンシャス（こんな言葉あるのか？）としての「暑い」を感じるのではないか
？
マスクの隙間からハーブミントのキャンディを口に放り込む人を見た
このミントというものの性質について以前かなり深く考察したことがある
Lメントールというミントの成分は面白くて、それが口中の温度より低いと清涼感を感じ、口中温度より高いと「より熱く」感じるのだ
ミントティーで試してもらうと体感できると思うのだが・・・まあ、人間の知覚なんていうのはいい加減なものだ
相対的知覚とでもいえばいいのだろうか？
まあ・・・その辺はもっとカジュアルに「ツンデレ感覚」とでも名付けよう
昔、武田鉄也さんが「人は哀しみが多いほど、人には優しく出来るのだから〜♪」なんて歌っていたっけ。
口ではいつも「大丈夫だ」なんて言いながらも心の中では「お前らに何がわかる？」なんてこと思っていたりとかね・・・
それらはふとしたきっかけで入れ替わったりするわけで、僕個人としてはそれらが溶け合う瞬間が好きだったりする。
ずっと変わらない永久表土のように思えた感情も、あるきっかけで解けだす事がある。
澄み渡る美しい空の爽快感・・・その前提としてどんよりとした雨模様・・・
そんなことを僕はコロナ禍によく考えた。
陰と陽・・・なんていうと少々陳腐だが・・・切り絵をやっているとそれらが対になってはじめて作品になっていることがわかる
またまた手垢のついた表現ではあるが、「明けない夜はない」
それはまず、夜があるという事が前提としてあるのだ。
爽快感の前には居心地の悪い不快感がある。
整然とした落ち着きの前には混沌とした無秩序がある。
このコロナ禍っていうやつをどう過ごすのか？っていうのは相対的にやってくるアフター・コロナをどう感じるか？に深く関わっている。
そんな気はする
おかえりモネの高木さんの音楽はどんなシーンでも爽やかで涼やかに響く♪
いや、ちょっと違うかな？
暖かくも響く。
そう「暖かい」の前提は「寒い」だ。
するとそれは冷暖房のエアコンじゃないか？
まあ、僕の知覚に限った事かもしれないが
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