mixiユーザー(id:1940449)

2020年10月08日17:30

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会話とは何か?

自分の考えと違う考え方を聞くのは
人にとって一種の快感だ
と同時に脳にとっては重い負担になる
そのどちらも同じ脳内で起こっている事柄だが
どちらを優先するかはなかなか意識して選べるものでもない

脳は体内で消費するエネルギーの およそ二割を消費する
生命維持に関わる循環器や細胞の再生や消化器官の全エネルギーに関わるエネルギーの二割だから
単一の器官としては突出して大きい
しかもそれは 進化の途中で選択されたものではなく
頭蓋骨が先行して大きくなったがためにそれに追随して大きくなった結果であるから
生物としての人間にとっては限りなく大きな負担であり
その活用においては できる限りの負担軽減を前提としている

言ってみれば シナプス発火の回数を減らすように
シナプス発火の指数関数的な階層を減らすように思考するようにできている
「当たり前」とか「普通そう考える」という言い回しは
その結果としての思考を表す
目前の物事をあるパターン認識として捉え
それを抽象化して一つの思考のスタート地点とし
そこから思考することによる シナプス発火の省略方法をとる

ただし その思考は新たな問題や
新しい発見を経た思考に対応するには不向きだ
その場合 思考の経路を改めて構築しなおさなくてはならない
それを一から行うのは脳に対する負担が著しく増加する
一種のゲシュタルト崩壊を伴う状況にも似た事柄だ

ここで重要になってくるのが 他者との会話だ
ただ単に情報のやり取りとしての会話ならば
昆虫やさらに下等な生物でも行う
自分の意思を相手に伝えるサイン程度であれば
哺乳類の一部も十分に行うことが可能だ
しかし 人間の行う会話は
それらの情報のやり取りとは一線を画す
人間はその会話を通じて
相手の脳を利用して自らの脳の負担軽減を行うことができる
「AはBである」
ということが伝われば
その事実関係は別として そこから自らの思考をスタートさせることも可能だ
そこに相互的な信頼関係があったり
利益共同体としての立場があればなおさらだ
そして「AはBであるべき」という問題に対しても
短期間でその有効性を認める判断を下すことができるようになる
これが他の動物と人類の脳の使い方の決定的な差異だ
人の脳は常時 最善を尽くすよりも最短を目座して答えを出すので
異なる回答の存在を提示されれば
それによってシナプス回線の変更を行う余裕を持っている

会話とは 他人の脳を利用した自分の脳の省力化の方法だ
三人寄れば文殊の知恵とは
簡単に言えばシナプスによる思考の積み重ねの指数関数的な増加を意味する
そこで重要なのは
思考結果の相違がそこに存在する必要性であって
同じ意見の者が何人も集まって頷きあう関係を指すのではない
異なる思考結果の存在を認め
そこから問題解決への新たな手順を比較検討し選択できること
それが会話の重要な生物的意味となる
だからその結果をして
文明は成り立つ
テレビを見てPCを利用し車で移動するというような現代の基本的な文明要素も
構造的にはこれを基にして成り立っている
なぜテレビが映るかなんてことは 誰も知らなくてもそれらは成り立つ
いちいちそんなことを考えていては 生活は成り立たない

しかしやはり
異なる思考結果というものは 脳に負担が大きい
自分の生活にさほど影響が感じられなかったら
わざわざそれを認める必要もない
生きていけるなら 意見の異なる考え方の持ち主と会話するよりも
同意見の集団でうなずき合ってる方が楽だし
普通選挙制度で選ばれる側は選挙民も「当然そう思うだろう」と推測が成り立てば
わざわざ馴染みのない意見に対し 与する必要性は生まれない

現代という時代は
そういった意味では一種の飽和状態にあるとも言える
これは政治側だけではなく 学問を推し進める側にも存在する
全く一からやり直しになるような学説が受け入れるにはそれなりの時間がかかる
それを考えずに済むものであれば できればしたくない
天動説地動説の時代からそれは変わらないか もっと強くなっている

解決策は 会話しかない
原理的にはコンピューターを並列化することにも似ている
個別の独立したPCから出た結果を 見せ合って納得しあっていても
この先はないのだw

政府に反対する学者の存在
結構じゃないかw
それこそ快感であると感じる人間こそ
政治の場にあるべきだろう





■政府、10回以上「総合的・俯瞰的」 学術会議の答弁
(朝日新聞デジタル - 10月07日 22:23)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=6260006
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