mixiユーザー(id:1940449)

2019年06月07日20:48

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埋甕について 地下世界への通路として

埋甕という不思議な習俗が かつての日本列島にはあったようだ
縄文の時代の事

埋甕とは文字どおり土器を屋外もしくは屋内の出入り口の土中に埋めおいたものだ
土器は縄文式土器と言われるもので
知っての通り 縄文土器 特に中期のものは土器上部に激しい装飾があるものが多い
しかし 埋甕の場合
スカート状の構造物を付加することによって 多くの場合上下逆さまに置くことが多い埋甕の安定性を確保している

この埋甕はいったい何のために利用されたものかまったくわかっていない
そこそこ多く出土するにもかかわらずだ
なにをサボっているのか 考古学界w

現在 これじゃないかと言われている説の有力なものは
胞衣を入れて何らかの呪いとした という説だ
産後の胎盤を家の出入り口に埋めて
人がそれを踏むことによって子供が丈夫に育つという戦前まで地方にあった風習を参考としてなされた説だ
そこから発展して 生後間もなく死んだ子供を壺に入れて葬ったという説もある
ただ 多くある埋甕から骨やしたいの痕跡というものが確認された例は 少なくとも俺が知るところでは1件しかなかったはずだ埋甕の外部にススがあることをして
また 今の考古学は普段使っていた土器をそのまま使用したというような仮説を出しているようだけれども
わざわざ上部が平らかな土器を作ってまで
それを普段使いする必要性があるだろうか?
何か彼らの精神世界のものとして
その土器で何かしらを加熱する必要があったと見るのが素直なのではないかと思う

要するに縄文人が何故にそれ用の土器まで作ってその土器を胃中に埋めたのかは
未だもって誰にもわからないのだw

で ど素人のおれは思う
あれは 地中に存在するという世界との交信装置だったのではないか?
アイヌ民族の世界観では
死後の人間は地下世界に存在するという
また天界に住むという言い伝えもありそれらの違いは
その地方に伝わるユーカラなどの伝承によっての差であるという

「死者はあの世でもこの世と同じように暮らすと考えるアイヌの世界観
に基づけば,アイヌ式の死の儀礼ではあの世での生活に必要な狩猟道具や裁
縫道具などの副葬品が必要になってくる また,あの世で住むための家や調
度品を焼却して,死者とともにあの世に送るということも必要となる。さら
に,あの世に導くための杖といわれる墓標を立て,女性の場合,同一女系(シ
ネ・ウプショノレ shineupshor) に属する親族として認知されるためのウプ
ショル・ウン・クット(ゆshorun kut) (懐帯)をしめることが重要となる
のである。さらに,アイヌの世界観におけるあの世が,この世とは逆転して
いるという考えから,死装束や神々への礼拝の仕方も普通とは逆の作法で行
われる また,あの世へ持って行くために,器物を破壊することにより霊を
解放するという思考に基づいた霊送り儀礼が見られる。そして,死者に対す
る告辞もアイヌの伝統的世界観にある人々にとっては,アイヌ語で行なわれ
ることが必要で、あると考えられていた。さらに,アイヌ文化の伝統的死の儀
礼では,毘体は火葬にされずに埋葬にされることが持徴的であった。」
https://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/34070/1/113_PL31-64.pdf

縄文の文化を少なからず保持していた部分も多いとされるアイヌ文化を参考にするならば
縄文人は その共同体の死者のために
死後の世界で必要なものを葬送のために作った土器で焼き
その土器を地下に向けて埋めたとは考えられないだろうか?
祖霊に対する貢物ではなかっただろうか?
あるいは 特定の死者ではなく
共同体の祖霊に対して行う 定期的な贈り物であったかもしれない

現代でも葬儀にあたっては「逆さごと」という作法が存在する
この世とあの世は全てが逆になっている世界なので
物事の手順や方向を逆にして死者を送る
逆さ屏風や着物の左右などは割と全国区で存在するのではないかと思う
これは古くからの習慣となっているもので
特に仏教が影響しているわけでもない民間習俗だ

それらの原型が縄文にもあったとするならば
地下世界にこの世とは真逆の世界があって そこに祖霊が住んでいるとするアイヌ文化と近しいものがあると言えるのかもしれない
土器を作るのと正反対の土器を壊すという作法は
そこらあたりの発想から来ているのかもしれない

燃やしてしまう
壊してしまう
そういった一種の作法は
そうすることによって異界との交信を得るという意味があったのかもしれない

そう考えれば 家の出入り口に甕を埋めるのも
一種の地鎮祭的な意味合いが考えられる
その大地の一角に住まうことの許可を
貢物を中に入れ燃やした甕を
地中世界に向けて据え 
そしてそのあとそれを壊して送り届けてから埋めてしまうということだ

なんとなくそんなことを思ってしまった

ごく稀に子供の死体らしきものが入っていた例があるという
せめてもう一つの世界へと送り届けようと考えたのだろうか
確実なことは何もわからないままだ

わからんことはそのままでもいいかなと
思ったりもした
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