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2018年06月16日02:08

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ルイ16世の種痘接種

フランス語で360万語通過した後、今度こそ!と思ってPrincesse Elisabethの続きを読み始めました。
Elisabethは11歳。おじいさんがフランス国王ルイ15世。お父さんとお母さんは早くに亡くなってしまいました。なので王女様だけど孤児、という境遇。好奇心が強くてちょっぴりおてんばな王女様の日常生活を描いた物語…と思ったのですが、1巻の終わりでルイ15世は病に倒れます。そして2巻になると亡くなってしまい、お兄さんが若くして即位することになります。つまりルイ16世です。

3巻ではまだ喪中ですが、ある時ルイ16世は家族全員を呼び集めます。家族と言っても、両親はとっくに亡くなっていますので、ルイ16世のお妃と、弟二人とそのお妃、上の妹Clotildeと下の妹Elisabeth。
そうしたらその部屋に外科医がいて、箱を差し出します。中には針。そして農家の3歳の女の子から採取したものを接種するという。
まずルイ16世自身が腕を出して接種を受けます。

そうか!と思いました。ルイ15世は天然痘で亡くなりました。なので王族は予防接種をすることになったのでしょう。

巻末に説明がありました。
天然痘は世界中で猛威を振るった恐ろしい伝染病ですが、一度かかって治ったら二度とかからないことも知られていました。そして、天然痘にかかった人の膿がついたらかからなくなることも知られていました。中国・インド・トルコではこの種痘すなわち「人痘」の接種が古くから行われていました。
人痘がヨーロッパに伝わったのは17〜18世紀のことですが、主にイギリスとオーストリアで行われましたがフランスでは普及しませんでした。
しかし、ルイ16世が即位して間もなく自ら人痘の接種を行いました。そのためフランスでも人痘が普及するようになりました。

ネットで調べたところ、天然痘にかかると発疹ができてそこから膿が出ますが、それを採取して他の人に接種すると抗体ができてかからなくなります。しかしこの人痘は、接種したら発病する場合があり、完全に安全ではありませんでした。のちにジェンナーが牛痘を発見しました。牛痘は牛がかかる病気で人にはかかりません。しかし天然痘の抗体はできます。牛痘の普及によって本当に天然痘撲滅への道が開かれたのです。

この本ではルイ16世は接種の後熱を出します。まあ、ルイ16世がどうやって死んだか知ってますので、ここで死んだりしないことはわかってますが、やはりどうなるのかハラハラしました。

ルイ16世の種痘の話は、日本語のサイトを調べてもほとんど出てきません。フランス語の本を読んだおかけで面白いことを知ることができました。
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