mixiユーザー(id:1940449)

2018年05月03日21:34

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日本の東と西.4

そういった歴史学・民俗学の状況の中で
宮本常一先生が 日本全国をフィールドワークしながら
「基本的に存在する同一性の中に列島の東と西にかなりの文化的差異が見られる」
というような論考を出し
それに呼応するように様々な議論がなされるようになってきた
しかし まだまだ
その流れは主流とは言いがたいのではないかと思う

何しろ民俗学は 文字に残されていない古き人々の心の動きを探るものだから
当然 資料中心の実証的な歴史学とは成り立ちが違う
中には怪しげな研究者や
相変わらず 支配・非支配の関係性の視点からしか見ることができない論もあり
あるいは 日本列島を一つの「国家」的地域としてあらゆる前提がそこから始まる説も多い
そういうものを一旦取っ払ってみようかという試みは
あまりに信ずるにリスクが高く思えるものだ

網野先生の
「宮本常一「忘れられた日本人」を読む」
の内容や
「網野義彦を継ぐもの」という赤坂先生と中沢新一のばかやろーの本に書かれていることは
この手の研究の今後の難しさを伝えてくれる
何しろ 日本は一つではないのだから
常識的なものが覆ってしまう
ただ 田舎だからそんなことを言うんだなと理解してきた話が
実は別の文化圏の話であった というような話になるわけだ
そしてそれらは 究極のところでは
「天皇」という文化に対し 日本人はどう答えるべきか
というようなところに行き着くだろう

というような設定が前置きになる

民俗学って面白いw
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