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日記一覧

 今月は、フランス書は下記の三冊。ユベール・アダッドは先月フランスの古本屋に発注していたもの。ボードレールとヴェルレーヌのプレイヤード版は、昔から手元にと思いつつ高くて買えなかったのが、オークションで少し安く出ていたので買ったもの。読むはず

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喜多崎親ほか『ギュスターヴ・モロー展―サロメと宿命の女たち』カタログ(パナソニック汐留美術館、あべのハルカス美術館ほか 2019年)                                   奈良日仏協会で美術クラブ鑑賞会があったので

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JEAN RICHEPIN『LE COIN DES FOUS―HISTOIRES HORRIBLES』(Le Chat Rouge 2011年) タイトルは、「au coin de feu(炉辺で)」をもじっています。前回読んだ『Les morts bizarres(風変わりな死)』よりはよくできていて、まだリシュパンは3冊しか読んでま

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河本英夫『哲学の練習問題』(講談社学術文庫 2018年)                                    日に日に頭もぼけてきたので、考える訓練でもしようかと手に取りました。昔から、大きな視野でものを言う大言壮語的な理論が

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原田武『共感覚の世界観―交流する感覚の冒険』(新曜社 2010年) 4年ほど前に、当時四天王寺にあった一色文庫の100円均一で買った本。目次を見て面白そうだと思ったとおり、興味を刺激する内容でした。何より冒頭から引用される文学作品の文章が、どれも心

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 フランス語の先生から、京都のアンスティチュフランセ関西で、29日にマルシェがあり、その中で古本も売られるという情報を聞き、雨天中止に冷や冷やしながら、行ってみました。たしかに建物の入り口の一角に古本コーナーがありましたが、残念ながら量が少な

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井本英一『夢の神話学』(法政大学出版局 1997年) これで井本英一を最後にしたいと思います。この本も読んでいて目がちらちら頭がくらくらしてきました。年のせいかとも思いますが、やはり、説明不足のまま話題が急に変わったり、例話が次から次へとめまぐ

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Jean Richepin『Les morts bizarres』(Arbre vengeur 2009年)                                    リシュパンはこれまで『CONTES DE LA DÉCADENCE ROMAINE(羅馬頽唐譚)』(2017年9月29日記事参照)を読んだだ

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井本英一『習俗の始原をたずねて』(法政大学出版局 1992年) 井本英一の本は相変わらず重複の多い話ばかりですが、慣れてきたのか、読み物として面白い章節もありました。例えば、「あべこべの世界」などは、澁澤龍彦や種村季弘が書いてもおかしくないよう

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井本英一『境界・祭祀空間』(平河出版社 1994年) 読んでいるうちに頭がくらくらしてきました。というのは、いちおう項目別に整理されているにもかかわらず、同じ話があちこちに出てきて、迷宮に入りこんだような気になってしまうからです。そのうえに、そ

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 今年初めに天牛堺書店が閉店したのでがっくりしていましたが、先日、船場店と同じ場所で元店員が古書店を開業したとの情報を「関西古本屋マップ」のサイトで見つけ、飲み会のついでに行ってきました。槇尾古書店という店名で、営業時間は以前と同じ。4日単

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GEORGE-OLIVIER CHÂTEAUREYNAUD『Singe savant tabassé par deux clowns』(ZULMA 2013年) このところシャトレイノーにはまっています。これで6冊目。この作品で2005年の「短篇ゴンクール賞」を受賞しているとありました。題名となっている「Sing

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井本英一『死と再生―ユーラシアの信仰と習俗』(人文書院 1982年) しばらく井本英一が続きます。発行年の古い順から読んで行きます。この本は、雑誌の連載記事をまとめたものなので、記述に重複が多く、断片的な情報の積み重ねが目につき、ややまとまりに

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 サン=サーンスは、サラリーマン時代、通勤途上でよくヴァイオリンとオーケストラの曲を下記のCDで聴いておりました。Saint-Saëns『L’œuvre pour violon & orchestre』(EMI)Ulf Hoelscher(Vl)、Pierre Dervaux(Cond)、New Philharmonia Or

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井本英一『輪廻の話―オリエント民俗誌』(法政大学出版局 1991年) 井本英一の本は、『古代の日本とイラン』、『飛鳥とペルシア』に次いで読みました。この二冊は2014年12月30日の記事で取りあげていますが、その時書いているのと同じ感想を持ちました。次

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J・キャンベル鈴木晶/入江良平訳『宇宙意識―神話的アプローチ』(人文書院 1991年) 古代の宇宙観に関連した本を引き続き読んでみました。キャンベルの本は、20年ほど前に、『神話の力』と『生きるよすがとしての神話』の二冊を読んだ記憶があります。当時

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吉村貞司『原初の太陽神と固有暦』(六興出版 1984年)吉村貞司『日本神話の原像』(泰流社 1980年) 古代の宇宙論への関心の延長で『原初の太陽神と固有暦』を手に取り、ついで『日本神話の原像』を読みました。吉村貞司は初めてですが、語り口の異様さに驚

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 春恒例の二つの古本市を覗いてきました。四天王寺春の大古本祭りは三日目の日曜日に友人らと集まりましたが、途中で家内から指を切ったと連絡があり、途中で引きあげたので不完全燃焼。神戸アーカムハウス出品のデューマ竹林章譯『ラインの古城』(三崎書房

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G.-O.CHÂTEAUREYNAUD『Le goût de l’ombre』(Grasset 2016年) 7作品を収めた短篇集。シャトレイノーを読むのは5冊目です。「La Belle Charbonnière(美しき炭焼き女)」や『Les Messagers(使者)』のような神話的な雰囲気は後退して、ど

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荒川紘『古代日本人の宇宙観』(海鳴社 1981年) 引き続き荒川紘を読みました。この本のほうが古いようです。この分野の本はあまり読んだことがなかったので、初めて知ったことも多く、推理小説のようなわくわく感を感じるところもたくさんありました。古代

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 4月初旬に、昔お世話になった先生の文化勲章受章を祝う会があり、東京へ日帰りで行ってきましたが、ついでに神保町を少し回遊いたしました。古書モールと大島書店がなくなっていたのが寂しい。結局買ったのは、田村書店の2階だけ。JEAN RICHEPIN『LES CARES

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荒川紘『東と西の宇宙観 東洋篇』(紀伊國屋書店 2005年) 宇宙論の続き。この本は、インド、中国の宇宙論を古代から近代にいたるまで解説していますが、宗教思想史のようなところがあり、国の興亡や社会の変遷とともに記述していて、久しぶりに東洋史を勉強

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C.ブラッカー、M.ローウェ編矢島祐利/矢島文夫訳『古代の宇宙論』(海鳴社 1978年) 『天地創造神話』からのつながりで、古代の宇宙論に関する本を読みました。古代エジプトからバビロニア、ユダヤ、中国、インド、イスラム、スカンジナヴィア、ギリシアな

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GEORGE-OLIVIER CHÂTEAUREYNAUD『LE HÉROS BLESSÉ AU BRAS』(BABEL 1999年)  15篇からなる短篇集。うち一篇「Essuie mon front, Lily Miracle(額を拭いてくれ、リリー・ミラクル)」は、読んでいるうちに聞いたことがある話のような気が

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吉田敦彦『天地創造神話の謎』(大和書房 1985年)  引き続き、吉田敦彦を読みました。この本は『天地創造99の謎』(サンポウブックス、1976年)に加筆・増補したものということなので、前に読んだ二冊よりは古いものです。オイディプス神話の構造分析や南

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 今月は二つの古書市を覗いてきました。ひとつは、3月中旬の「水の都の古本市」で、二日目がうまく大阪の麻雀会と当ったので行ってきました。二日目ともなると、朝なのに客の姿は少なく、のんびりと見ることができました。室内が暗く、私の視力では背文字が

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吉田敦彦『神話の構造―ミト‐レヴィストロジック』(朝日出版社 1978年) 前回読んだシンポジウムの報告と違い、学術的で、扱っているテーマも専門的な話題になり、難しくなっています。内容は、4つの論文から成り、そのいずれもが副題にあるように、レヴィ

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Claude Seignolle『La Malvenue』(Phébus 2000年) これまで読んだセニョール作品のなかでは最高作と思います。物語の展開がとても興味を惹くようにできていて、これが日本語なら巻措く能わずというところでしょう。フランスの横溝正史、あるいは夢野

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吉田敦彦+山崎賞選考委員会『神話学の知と現代―第8回哲学奨励山崎賞授賞記念シンポジウム』(河出書房新社 1984年) 山崎賞というのは、哲学者の山崎正一が大学退職金の一部を基金として、哲学の研究で優れた業績を上げつつある人の将来の研究に期待する意

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大林太良『神話の系譜―日本神話の源流をさぐる』(講談社学術文庫 1997年)大脇由紀子『徹底比較 日本神話とギリシア神話』(明治書院 2010年) 引き続き神話に関する本を読んでいきます。前回も書きましたが、酒を飲みながら、ギリシア神話と日本神話が似

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