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日記一覧

 年末は外出する機会も多く、大きな古本市がなかったにもかかわらず、充実した内容となりました。 12月上旬、古本仲間との忘年会の行き道に難波の平田書店にて。長尾和男『新詩論』(SATYAの会、79年4月、700円)→以前から「万葉集」の中のシュールレアリ

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HENRI DE RÉGNIER『Couleur du Temps』(MERCURE DE FRANCE 1908年) ヤフーオークションで購入したもの。demi-reliure(一部革装丁)の美しい本。この本は1908年刊ですが、全体は4部に分かれていて、それぞれ「LE TRÊFLE BLANC(白いクローバー)

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三宅正太郎『パリ留学時代―美術家の青春遍歴』(雪華社 1966年)                                    前回、藤田嗣治、小島善太郎のパリものを読んだ続きとして、日本画家のフランス滞在についての本を読みました。191

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藤田嗣治『巴里のプロフヰル』(實業之日本社 1929年)小島善太郎『巴里の微笑』(小島出版記念会 1981年) 藤田嗣治はネットによると、1回目のフランス滞在が1913年から1931年まで、1929年に一時帰国したとありますから、 『巴里のプロフヰル』はその帰国

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村松梢風『ヨーロッパの春―女のいる風景』(読売新聞社 1956年)田村泰次郎『人間の街パリ』(講談社 1957年) 前回読んだ硬派の二冊と違って、村松梢風と田村泰次郎という柔らかめの文士のパリを中心とした滞在記。二人の共通点は、女性観察を主とした旅行

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 百万遍の古本市以降は、目立った古本市もなく、ほそぼそと購入。 まず、神戸で小学校の同期会のついでに、センター街の清泉堂で下記二冊。鹿島茂『蕩尽王、パリをゆく―薩摩治郎八伝』(新潮選書、11年11月、800円)トマス・インモース/加藤恭子『深い泉の

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朝比奈誼『デカルトの道から逸れて―フランス語教師の回想』(小沢書店 1998年)桜井哲夫『サン・イヴ街からの眺め―フランスの社会と文化』(ちくま学芸文庫 1993年)  これも読んだ順なので、著者の年齢に少し開きがありますが、この二冊はほぼ同じ時期に

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HENRI DE RÉGNIER『LES BONHEURS PERDUS』(MERCURE DE FRANCE 1924年) この本はヤフー・オークションで買ったもの。一見ルリュールされているように見えますが、カバーをかけただけで、中は普通の仮綴じ本に紙のカバーがかかったまま。ルリュールの外

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新倉俊一『ジュルダン大通り7番地―パリ日本館の窓から』(三修社 1986年)                                    前回読んだ阿部良雄と同じ年生まれの文学者のパリ滞在記。この人の本は3年ほど前に『ヨーロッパ中世人の

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竹山道雄『ヨーロッパの旅』(新潮文庫 1964年)阿部良雄『若いヨーロッパ―パリ留学記』(中公文庫 1979年) この二人は、竹山道雄が1903年生まれ、阿部良雄が1932年と歳は離れていますし、片方はドイツ文学、もう片方はフランス文学が専門で、およそ共通点

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Jean Lorrain『Le vice errant』(J.-C.Lattès 1980年)                                    パソコンが壊れていちばん被害があったのが、この本の記録。いつもフランス語の本を読むときには、内容を簡単に日本語

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 酷使していた私のパソコンが日曜日、起動しなくなり、四苦八苦した挙句新しいのを購入せざるを得なくなりました。こまめにバックアップを取らないと大変な目にあうと思い知りました。その影響が今後の報告にも反映してくると思います。 そんななか、恒例の

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井上究一郎『ガリマールの家―ある物語風のクロニクル』(筑摩書房 1980年)                                    引き続き、フランス文学者のパリ体験。この本はこれまでのものと違って、単純なフランス滞在記ではなく

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内藤濯『星の王子 パリ日記』(グラフ社 1984年) 内藤濯が1922年(大正11年)、39歳になってからフランスへ留学した時の日記。ところどころ日本の家族とやり取りした手紙が挟まれ、最後にフランスから日本の新聞に送った原稿2篇と、田辺貞之助の「内藤先生

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辻邦生『森有正―感覚のめざすもの』(筑摩書房 1981年)栃折久美子『森有正先生のこと』(筑摩書房 2003年) 引き続いて森有正関連で、今度は森有正について書かれた本二冊。辻邦生は東京大学の学生時に、森有正の講義を聞き、その後フランス留学時に交流が

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森有正『パリだより』(筑摩書房 1974年)森有正『セーヌの辺で』(毎日新聞社 1977年) パリで生活した日本人を語る場合にははずせない人。大学時代何冊か読んだはずですが、はっきり記憶しているのはリルケの訳本『フィレンツェだより』ぐらいで他は覚えて

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 先週金曜日、小雨の降るなか、天神さんの古本まつり初日に行ってまいりました。100円均一コーナーはいつもと違う場所、見始めた途端に大粒の雨が降ってきて、並んでいる本の背に大きな染みが点々とついて行くので、慌てて下記の本を小脇に抱える。『森亮訳

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高田博厚『思い出と人々』(みすず書房 1959年)高田博厚『分水嶺』(岩波書店 1975年) 前に読んだのに続いて高田博厚の二冊。『思い出と人々』は日本に帰国後、それまで新聞や雑誌にフランスから寄稿していた文章をまとめて出したもの。フランスで出会った

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JEAN RICHEPIN『CONTES DE LA DÉCADENCE ROMAINE』(SÉGUIER 1994年) 昨年、ジベール・ジョゼフで買った新刊本。リシュパンを読んだのは初めて。日本では短篇がいくつか紹介されている程度で、あまりなじみがない作家と思います。廣瀬哲士の『新

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高濱虚子『渡佛日記』(改造社 1936年)                                    高濱虚子が昭和11年2月から6月まで、上海、香港、シンガポール、カイロなどに立ち寄りながら、マルセーユに着き、パリを中心に、アントワー

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高田博厚『パリの巷で―フランス三十年』(講談社 1960年)高田博厚『フランスから』(みすず書房 1950年) この人もタイトルのとおり、フランスに30年も暮した人。初めて読みますが、名前は宇佐見英治らの雑誌「同時代」でよく見かけていました。本業は彫刻

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柳澤健『歓喜と微笑の旅』(中央美術社 1923年)柳澤健『巴里を語る』(中央公論社 1929年)柳澤健『回想の巴里』(酣燈社 1947年) 柳澤健も戦前パリに滞在していた人で、松尾邦之助の本に『修善寺物語』パリ公演の協力者として出ていました。『回想の巴里

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 秋の気配とともに、古本シーズンに突入したのか、あるいは先日、本を置く場所を確保するために少し本を処分したので気が大きくなったのか、何やかやとつい買いこんでしまいました。 まずオークションでは、長年欲しいと思いながら高くて手が出せなかった『

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FRANZ HELLENS『herbes méchantes et autres contes insolites』(marabout 1964年) 昨年パリの古本屋「L’amour du NOIR」で購入。フランツ・エランスはこれまで『FANTÔMES VIVANTS(幽霊のような人々)』という本しか読んでいません(2011年7月

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永瀬義郎『放浪貴族』(国際PHP研究所 1977年)薩摩治郎八『せ・し・ぼん―わが半生の夢』(山文社 1991年) 引き続いてパリで長年暮らした日本人の回想記。永瀬は1929(昭和4)年から1936(昭和11)年まで、薩摩は1920(大正9)年頃から途中一時日本帰国を

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石黒敬七『敬七ところところ』(十一組出版社 1942年)石黒敬七『三色眼鏡』(岡倉書房 1951年)渡辺紳一郎『花の巴里の橘や』(イヴニング・スター社 1947年) 前回取りあげた松尾邦之助と同時代にパリにいた二人、石黒敬七と渡辺紳一郎の書いたものを読み

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 下鴨古本市にはだいたい初日に行くことにしていますが、今年は旅行が入ったので、何十年と通って初めて最終日を体験しました。最終日はプライスダウンがあるということでしたが、聞きしに勝る安さです。3冊500円のはだいたい5冊500円に訂正されていました。

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松尾邦之助『巴里』(新時代社 1929年)松尾邦之助『現代フランス文藝史』(冨岳本社 1947年)松尾邦之助『巴里横丁』(鱒書房 1953年) 引き続いて松尾邦之助の三冊。前回と合わせると、執筆の順は『巴里』『フランス放浪記』(1947)『現代フランス文藝史

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ALBERT SAMAIN『CONTES』(MERCURE DE FRANCE 1907年)                                    昨年、ブラッサンス公園の古本市で購入した本。サマンの翻訳本は森開社の『青い眼の半獣神』、堀口大學の『サマン選集』や盛

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松尾邦之助『フランス放浪記―思い出と随想』(鱒書房 1947年)松尾邦之助『巴里物語』(論争社 1960年) 松尾邦之助については、以前、玉川信明の『エコール・ド・パリの日本人野郎』を読んで面白かったので、本人の書いたものを少しずつ買いためていました

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