幻聴にぶっ飛んだ俺は、ディナーの後のデザートにカメレオンの脳味噌を喰らう、それがどこかで食されているものなのかは知らない、寄生虫や、ヤバい菌があるのかどうかも知らない、とにかくカメレオンの脳天を掻っ捌いて千枚通しで穿孔し、ストローを突っ込ん
血管が最も交差するポイントで血流は行きあぐねていた、わだかまるものたちが新しい言葉を産み落とす、すんなりと流れないものだけが真実だ、俺は疲弊して仰向けに寝転びながら…その真実だけを認識していた、そのまま眠りたいのかそれとも起き上がりたいのか
おれの素晴らしき我家の隣には狂人が住んでいて、朝から晩までこちらの暮らしに聞き耳を立てている、頭を掻く音、鼻を掻く音、耳を掻く音、歯を磨く音、すべての音に文句を言って、それでまともだと思っている、おれのパーソナルコンピューターの画面をどうい
臓器がこむら返る、死後硬直の午後に角膜の隙間に潜り込んだ不協和音を爪楊枝でこそぎ出したら視界が赤く染まった軟膏を塗りこんだらお陀仏だ世界は白濁してオープンリールフィルムのようなノイズに包まれている強姦目的の男の一物を小刀でむしり取った乱暴な
許される夢は寝床で許されぬ夢は路地裏で噛みすぎたガムのようにひしゃげたまま捨てておけミッドナイト‐ブルーをさらに雨が塗り尽くす23時カラカラに渇いた記憶は自動販売機で手に入る潤いじゃ間に合わなかった「緊急車両に道を譲ってください」と瀕死の誰か
いくつもの美しいあかりが真夜中の街路で飛び散る若者たちは短い騒乱の中に飛び込んで明日など要らないとうそぶいて見せるひび割れた舗装に隠された置手紙には取るに足らない歌い手が書き殴ったさみしい詩激しさが虚しさに過剰な火をつけるときキャデラックの