身体はいつしかカサカサに乾き、指先から紐が解けるように崩れ落ちていった、それは一瞬のことだった、それが死というものだなんて思えないくらい簡単な、あっけない結末だった、そのせいかどうかは知らないが、俺の意識はぽつんとその場所に取り残された、致
カタコンベの中でしりあいを探す夢を見てた夕方のうたた寝、目覚めの為に入れたインスタントコーヒーはどこか素気なくて、俺は、さらに首を伸ばすのかそれとも殻の中に戻るのかと悩んでいるカタツムリのような気分で、ソファーの上で空気のノイズに耳を澄まし
凍った湖面が反射する太陽のような兆し、隙間だらけの部屋の中で俺は、雪崩のように落ちていく古い数々の感情を見ていた、時間の仕切りというものが皆無で、そこは過去でもあり、現在でも未来でもあった、真理とはいつだって幻みたいだ、それはどんな思考も、
何も始まったりしない何も終わったりしない俺たちがその時々で都合のいいものを拾っているだけなのさ凍てついた街路野良猫の悲しみがセンターラインの上で真っ二つに裂ける深夜未確認飛行物体は誰にも気づかれることなく時計台の向こうへと消えていく、おお、