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日記一覧

無波動の寝床
2020年12月28日21:38

本当のことはとても静かにやって来る俺がそうだと声高に叫んだりなどしない気づいたらいつの間にかそこにいる迷うヒマなど与えてもくれないハーフムーンに見下げられながら凍えて帰った遅い夜くだらない動きと記憶の連続でシャワーの湯気の中で少しの間目を閉

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揺るぎ無いイズム
2020年12月25日22:18

俺の脳味噌を取り出して、バラバラに解して、床に真直ぐに並べていく、ベルトコンベアーの上で、次の処理を待っている食肉みたいに…どうしてそんなことを思いついたのか分からない、ただただ退屈で仕方がなかったけれど、そんなことのせいだとは思えない、行

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古いジャムの香りおれたちのもう二度と出せない声無知ゆえの喜びに満ちた…鎮魂歌は鳴りっぱなし奏者にはもうどんな思いもないただ指揮者がタクトを下すまで手を止めてはならないということだけ型紙みたいなパンを齧りながら午後の日差しを浴びていたあたりは

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Want it.
2020年12月18日22:29

暗くじめついた廊下に遊び半分に並べられた死体、順番に四肢を欠損させて、水槽の魚の餌にする、悲鳴はひとつも聞こえない、もうその段階はすべて終了している、罪名は伏されたまま、誰もそのことを知らない、執行している連中にしたって、詳しいことはなにも

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まるでうまくいかない
2020年12月14日23:28

凍てついた亡骸を引き摺りながら、悲鳴のこだまする方へと不安定な足元を均しつけるように歩いた空はシュールレアリスムのような曇りで雨の代わりに百足でも降り注ぎそうな趣だった亡骸はもうすっかり擦り減ってしまっていて、誰だかわからなくなっていてあま

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 ちょっと焦げたピーナッツバターが乗ったトーストとカフェオレの為ならなんだって出来る、とマリはいつもふんぞり返って話してた。「あたしにとって人生で大事なものはそれだけなのよ」って。実際、一日に二回(朝は寝ていたから二回)の食事がそれだけとい

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置手紙はいつだってびりびりに破かれていて何が書いてあるのかなんて到底読み取れそうにない、でもたぶん、置手紙に読むべき事柄が書かれていたことなんてないんだ、多分…紙屑は丸めて捨てる、それ以外にやるべきことなんてきっとないー時計に目をやるとき、

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