重く沈みこむようなビートの羅列に休日の午後は侵食されていて、手持ち無沙汰になった心情の中には怠惰と、ほんの少しのいらだちのエッセンスが落された水が満たされていた、ついさっきまで表通りを歩いていた、こうして部屋の中で腰を下ろしているとまるで判
夕月が悲鳴をあげているような赤骨の色に似た電柱の上で闇のようなカラスが羽を休めるよどんだ、生温い空気の送り主を忘れた鎮魂歌のような始まり血液は半睡の眼と同じ温度でぼろ雑巾の肉体をつなぎとめるべく駆け巡る逡巡、という言葉が時折よぎるけれど命は
肩口に齧りついた過去背中に張り付いた名前の無い鎮魂歌の譜面真夜中過ぎ、脳天をカチ割るようなレイトショーに踊らされて死んだ叫び声が内臓を蝕んでいく時は少ない水に溶ける絵具のようだどろりとしていてまるで着色という運命から逃れようとしているように
太陽は無数の光線に変わりながら急速に変化していく季節に強い陰影を塗りつける、空を目指していた草花たちが運命に漂白され、緩やかだった風は翻る、それまでそこにあった、生命の象徴のような温度を拭い去っていくかのように…ほぼ流れの涸れ果てた川のほと