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日記一覧

さしあげもの
2008年04月30日00:19

ラッキ〜♪様がご自身のコミュでギリシャ神話の設定に基づくメデューサのリレー話を始められましたが、その中に女神アテナの目を逃れるために人間に化けているメデューサが、うっかりするとすぐ髪が蛇に戻るというシーンがあったので描いてみました。でも、そ

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メデューサ第20章
2008年04月29日00:27

「鉄鎖のメデューサ」第20章(MF〜MF)2021年改稿版 月下に浮かび上がるゴーレムを、木陰からアンソニーは見上げた。「まさかと思っていたでありますが、本当にノースグリーン卿がメデューサを……」 網が押し込まれた窓の位置を覚え込むと、アン

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メデューサ第19章
2008年04月28日00:33

「鉄鎖のメデューサ」第19章(MF〜MF)2021年改稿版 乗せられた舟が動き出したとたん、大きな水音と叫びが聞こえた。投網に巻かれ身動きもならぬラルダに起きたことを確かめるすべはなかったが、背を向けたまま舟を漕ぐ男の落ち着き払った様子から

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メデューサ第18章
2008年04月25日00:02

「鉄鎖のメデューサ」第18章(MF〜MF)2021年改稿版「やったぞ!」「捕まえた!」 背後から聞こえてきた群集の叫びにロビンの足が止まり、振り返ったその目が大きな網をゆっくりと吊り上げるゴーレムの姿を捉えた。 数歩戻りかけた歩みが疾走に転

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メデューサ第17章
2008年04月24日00:07

「鉄鎖のメデューサ」第17章(MF〜MF)2021年改稿版 石でできた剛腕が木の扉を打ち抜き、引きはがした。室内から悲鳴と怒声が上がった。あたりの野次馬たちがどよめいた。 喧騒の中、それがゆっくりと身を起こした。人の背の三倍近い丈の石ででき

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メデューサ第16章
2008年04月23日00:07

「鉄鎖のメデューサ」第16章(MF〜MF)2021年改稿版 夕方ロビンが最後の仕事を終えて帰ってくると、戸口に花瓶の首が置かれていた。いわれたとおりに花瓶の胴と置きかえると、半時ほどでラルダがやってきた。「旅装束だ。私とそろえてある。巡礼の

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メデューサ第15章
2008年04月22日03:12

「鉄鎖のメデューサ」第15章(MF〜MF)2021年改稿版「街中では結局成果なしか……」 アーサーは宿舎に集まった三人の話を聞いて唸った。「アンソニーはまだか?」 リチャードの言葉にアーサーはうなづいた。「でも街に情報がないということは、逆

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とある世界の吸血鬼の祖
2008年04月21日19:37

「鉄鎖のメデューサ」のお話で舞台を貸して下さっているアオ様が、その世界ネファーリアにおける吸血鬼の祖の設定をご自身の管理するコミュにアップされました。噂話トピの20番コメントに上げておられます。アドレスは下記のとおりです。http://mixi.jp/vie

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人魚
2008年04月20日01:45

「鉄鎖のメデューサ」で間接的ながら初めてお話の中に人魚を登場させることができた記念に、これまた初めてスキャナ取り込みで描いてみた人魚です。 これまでmixiにはザウルスの描画ツールで描いた荒っぽいものしかアップしたことがありませんでした。同

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メデューサ第14章
2008年04月17日23:46

「鉄鎖のメデューサ」第14章(MF〜MF)2021年改稿版「ろびん……」 背後から舌たらずな声がおずおずと呼びかけた。不安げなその声に、ロビンは我にかえった。ラルダも物思いから覚めたように小柄な妖魔に目を向けた。「……不安がらせてしまった?

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メデューサ第13章
2008年04月15日22:44

「鉄鎖のメデューサ」第13章(MF〜MF)2021年改稿版「私は色変わりした水の底に沈んで動かぬ人魚の姿を幻視した。神の声はそれが海辺の民の村ルードでの出来事であると告げた。ちょうど私は大陸南部を旅していたから、ルードの村はすぐ近くだった。

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メデューサ第12章
2008年04月14日23:12

「鉄鎖のメデューサ」第12章(MF〜MF)2021年改稿版「人魚というのは不思議な種族だ。陸の上の人間が火の力を手にして他を圧する存在に抜け出したのに対して、水の中に棲む人魚は自分に近づくものの神経に作用しその行動を止めたり狂わせる力を持つ

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メデューサ第11章
2008年04月13日08:44

「鉄鎖のメデューサ」第11章(MF〜MF)2021年改稿版「私は神の啓示を受けた。それ以前のことは全く覚えていない。啓示を受ける前は覚えていたのか、それさえもう分からない」 語り始めたばかりで言葉を途切らせた黒髪の尼僧のまなざしに浮かぶ表情

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最近聴いたCDから
2008年04月12日21:16

 少し前から思い立ってハイドンの交響曲を聴き返しています。アダム・フィッシャーが英ニンバスに入れた交響曲全集が激安で有名なブリリアントレーベルからライセンス販売されたおかげで1万円で入手できたものや、ナクソスでベートーヴェンの交響曲を録音も

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メデューサ第10章
2008年04月11日21:49

「鉄鎖のメデューサ」第10章(MF〜MF)2021年改稿版「私はおまえがどういうつもりなのか確かめにきた」 食卓にかけた黒髪の尼僧にそういわれて正面に座ったロビンは思わず聞き返した。「僕の、つもり?」 ラルダと名乗る尼僧はうなづいた。とまど

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メデューサ第9章
2008年04月10日00:12

「鉄鎖のメデューサ」第9章(MF〜MF)2021年改稿版 小柄な妖魔はロビンが開けた扉から入ってきた人影を見て目を見開いた。眼点のある触手がざわめいた。「ナマエ、ナニ? ろびん。ナマエ、ナニ?」 ロビンが名前を答えられないものなら、それは危

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メデューサ第8章
2008年04月09日05:23

「鉄鎖のメデューサ」第8章(MF〜MF)2021年改稿版 かくしてロビンの新しい日課はあえなく頓挫の憂き目にあったが、それゆえもう一つの日課のほうにロビンは、正確にいうならロビンとクルルは全力を注ぐこととなった。それはクルルに言葉を教えるこ

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このうち「メデューサ」と「獣人」の2つはリレー小説として始めたものですが、結局僕しか書く人がいなかったので、事実上ただの不定期連載になってしまったものでした。『鉄鎖のメデューサ』目次第1章(MF)2021年改稿版http://mixi.jp/view_diary.pl

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メデューサ第7章
2008年04月05日04:41

「鉄鎖のメデューサ」第7章(MF〜MF)2021年改稿版 次の日からロビンの日課には、仕事の帰りに酒場や夕食の席で語られる小柄な妖魔に関する噂を聴くことが加わった。帰るべき故郷はどこなのか。林檎の実る土地であることは察しがついた。でも、それ

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メデューサ第6章
2008年04月03日01:24

「鉄鎖のメデューサ」第6章(MF〜MF)2021年改稿版「落ちたぞ!」「逃げられた!」 方々からそんな叫びが上がる中、ロビンは河下へ走った。警備隊ややじ馬もどっと河下へ動き出したが、人の波に巻き込まれぬように路地裏へ回った。姉が生きていた頃

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転生
2008年04月02日00:00

今とは別の次元、別の時間。 唯一にして絶対なる万有の海より出でし、 3よりなる始祖の水泡が森羅万象を司る、 ネファーリアと呼ばれる世界があった── 『‥‥我、万有の海より出でし偉大なる始祖等の娘なり』『我、汝に問う』『汝、ネファーリアにおける魂

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メデューサ第5章
2008年04月01日00:05

「鉄鎖のメデューサ」第5章(MF〜MF)2021年改稿版 橋の真ん中で立ち尽くす妖魔の頭上の空がゆっくり白み始め、遠巻きにするだけで動きがなかった河の両岸に群がる人間からもざわめきが高まり始めた。 ものすごい数だった。どちらの橋のたもとにも

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