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2008年07月25日23:57

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歌詞

森山直太朗新曲の歌詞に賛否1000件
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=557581&media_id=8

いやはや、感性の乏しい連中が多すぎますな。

いいか。
言論の自由だとか表現活動の自由だとか、そういった堅苦しい権利を主張するまでもなく、音楽を芸術のいち表現形態と見なすならば…歌詞なんて、はじめから良い悪いも無いのだ。
「意味」だって無くたっていい。道徳的かどうかなんてそれこそ関係ない。
重要なのは、最終的にそれが表現として優れているかどうかなのだ。
純粋な芸術にとって、それだけが判断基準であるべきだ。

以前、ジョン・レノンが“コールド・ターキー”という曲を発表したことがある。“Cold Turkey”とは、スラング訳で「(麻薬の)禁断症状」の意。実際に歌詞の内容は、一人称でドラッグ中毒者らしき戯言がひたすら綴られ、最後は麻薬が切れた時の呻き声や叫び声で終わるという壮絶な楽曲である。この曲は「ドラッグ・ソング」だとして、放送禁止指定を受けてしまうことになる。言わずもがな、ジョンはドラッグ依存に対する警告を発したつもりだったが、その真意は頭の固い連中には伝わらなかった。
その時ジョンは、こう洩らしたと言う。
「映画や小説の登場人物には何を喋らせても良いのに、なぜ音楽では自由に喋れないんだろう」

つまりそういうことである。
特にここ日本では、「歌詞の内容=アーティストの意思」って結び付ける風潮が強く、みんな歌詞を額面通りにしか受け取らない。
しかも前後の文脈を無視して、一つの文節だけ捕まえて判断しようとする。
だから、「希望を持って生きよう」だの「未来は君に輝いてる」だの、当たり障りのないクソな詞ばっかり蔓延するんだ。

極端な話ね、
森山が「弱い奴はみんな死んじまえ。ぶははは」って歌ったとしても、それはそれで構わないと思う。
まあ、これは例として「優れない歌詞」ではあるが(笑)、わざと偽悪的に振る舞うことで、逆説的に死ぬことの無意味さを強調してると解釈できなくもない。

「アーティストは影響力があるから自重すべきだ」って良識派は言うけど、芸術至上主義の俺に言わせれば、そんなん音楽の価値を貶めてるだけ。
詩を多角的に観察する努力を怠り、自らの感性の乏しさを棚に上げて作り手をただ批判してるに過ぎない。
それじゃあ芸術は死んでしまう。そんな世界じゃ優れた表現は生まれない。
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