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2026年11月05日01:30

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きちんとデジタル・レストアされても、本来のドラマの弱さは消し去れない。小田基義監督「ゴジラの逆襲」(1955)。

僕は日本映画専門チャンネルで放送したバージョンを見ましたが、エンドマークが出た後に“この映画は日本映画アーカイヴにおさめられています”というようなテロップが出ました。しかし溝口健二監督の「近松物語」ほどの見事なレストアではなかったから、例によってクライテリオンかどこかにやってもらったモノをそのまま拝借していると思います。

この映画の公開された日が、僕の8歳の誕生日だったというあたりについては、11年前に再見したときに書きました。今回は“2Kレストア”だそうです。僕のハイビジョン・モニターにはその程度で十分なのですが、なにせ「怪獣ゴルゴ」というイギリス映画を見た直後なので、それと同程度の制作態度にカチンと来てしまいました。

何を言いたいかというと、予想外にヒットした特撮映画なのに、第二作は“前作以上”という部分が基本的に感じられないのです。その大半は、ドラマ部分の描写が“いい加減”だという事実によるものです。遠洋漁業の船団が飛行機による魚群探査をもとに漁業を行なっているという部分は、とりあえずOKなのですが、突然仲間が墜落するのは何やねん?

そしてゴジラが、まったく別種の怪獣アンギラスと闘っているという設定は、あまりにも続編用としてミエミエではないのか?←科学者の先生が子供用の絵本みたいな図鑑を片手に、その生態を説明するなど“子供騙し”にもなってませんぜ。そこに志村喬扮する教授が東京から出張してきていて、“オキシジョン・デストロイヤーがないので何も出来ません”というあたり、僕はあまりのことに絶句しました。

今見直すと、御堂筋にそごうと大丸が並んでいた景観はやはり懐かしい。って、僕は初見のときまだ大丸に行ったことなかったはずですけどね。当然、大阪城に行くのはもっと後でした。だからゴジラとアンギラス(これが“通称”って、誰が決めてんの?)が相撲取っても壊してもピンとこなかったのです。

そんな大阪に僕は、結局たった2年間住んだだけでしたね。でも高校生になった頃からスキあらば映画を見に行ってましたから、現実には住んでいたようなものですけど。←近鉄奈良線のおかげや。でも最近の再開発した大阪市しか知らない人には、僕が感じる明治時代の大阪という雰囲気(意味、ね)と同質かもしれません。

今回もまた、若山セツ子さんという女優さんに馴染みがなくて、ドラマ部分に乗り切れませんでした。社長令嬢が無線係をしていて、恋人とデートの話しをしていると同僚から茶々入れられて、“ぜんざいを奢るから”とごまかすあたりだけ関西人でした。Wikiによると残念な晩年だったようですね。御冥福をお祈りします。

てなわけで、僕には「サザエさん」のマスオさんでしかない小泉博が主役で、“薪割り流を少々”という千秋実が同僚役、そして鎌で竹藪を切り裂いていた土屋嘉男がジェット戦闘機で戦います。そのあたりの“見せ場”が、あまりにも「怪獣ゴルゴ」の制作態度と酷似していたのでびっくり仰天でした。本多猪四郎監督なら、もう少し愛情を注いだと思うな。

ところでimdbには小田基義監督とともに本多猪四郎の名前が監督欄に併記されていますね。ほんまやろか? あ、別にどうでもええんですよ。ただ、根拠がないものを掲載するいいかげんなサイトであってほしくないと言うだけのことです。

写真1には“炎の怪獣ギガンティス”とありますが、スペイン語らしい(中南米用?)。ワーナーが配給していたのですね。写真2は、四隅に釘穴があるみたいですから金属製かも。そして写真3、ジェット戦闘機が粉砕した氷河の氷が、僕には電気冷蔵庫の角氷に思えたんですけど、違いますよね(笑)。
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