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2026年01月25日23:28

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2025年劇場で見た映画ベスト10 邦画篇

数えると、劇場に出かけたのは50回を下っております。
なるべく記録に留めたいので、邦洋分けて勿体付けてみました。

邦画に関しては、米国のアカデミー賞の絡みの公開設定もあって洋画偏重の年初めから夏の頃までは見る本数が延びず。再公開の「リンダ リンダ リンダ」や「七人の侍」も込みにしないと10本集まらないのではと危惧されましたが、どうにかオール新作で賄う。

その内情としてアニメーションの占める割合が、市場的にも自身としても広がりました。
この年、長らく破られなかった邦画実写作品の興行成績を「国宝」が更新しました。そうではありますが、未だに邦画はアニメーションばかりとか、見たい実写が作られないとか世間の声は絶えなかったりしますけど。そうのたまう方は、そもそも、劇場に出かけたりしていないでしょう。「お客」が付いているから、アニメーションは製作されるし。なんなら、今やTV放映前のショーケース的に、映画館が使われていたりして。

コロナ禍の際には、世界的作品不足もあって穴埋め的に米国含め海外で公開されて外貨を稼いでおりましたが、今や世界的に公開日が設定されて、併せてマーケティングも怠らず期待に応える業績をあげるアニメーション作品も幾つかありました。それも、キャラクターIP管理する企業の戦略に加えて配信ポータルにあげられてシリーズが視聴されて受け入れの「下地」が作られたのが大きな要因ですが。国籍人種性別年齢関係なく、モノ好き気質が世界的に均一化されていくのも、ちょっと怖い感じも。

トピックだけでは、アニメーション映画が「盤石」な印象を受けますが、出版映像放送のメディアミックスが実った裏付けあるものに限られていて。映画から入らねばならないオリジナル作品は、興行でも軒並みしくじっています。

そんな背景もあり、当初は実写優先でアニメーション作品の選出を抑えようかとも思ったのですが。実写に「ひけ」を取らず目の肥えた方の鑑賞に耐え得るものと信じて、この年より前からの課している「規律」を緩くして10本並べてみた次第。

ここで選んだ作品と選ばなかった作品総て過去の日記に詳しく書いております。
それでは、いつもながらのカウントダウンで紹介文と共に上げてみたので、お時間に余裕があればご覧くださいませ。

��「夏の砂の上」
 例えば、TVドラマ「重版出来」で、穏やかで紳士的佇まいかつ主人公の守護的立場に立って上司の責務を果たしてと、出来るオトナを演じた事もあるオダジョーなのに。こと映画となると、ダメなオジサンの専業的ポジションに収まる傾向が。彼に接する元妻松たか子さんの「姿勢」を見て、それまで預けられた猫の様にジッとして様子を伺うかのようにタダそこに居たのに。不意に目覚めた「女」としての意識から、松さんに対抗意識を燃やす�眄个△�りの「変貌」した振舞に、朝ドラ看板女優が備える実力の片鱗が垣間見えました。

��「星と月は天の穴」
 クセ強な玄人映画批評雑誌の発行編集者でもある本作脚本監督の荒井晴彦氏が手掛ける映画と言う事で、少しは構えるところも有ったのですが。R-18のハードルが立ちはだかるも。良い歳を迎えたオトナ向けのクスグリに淡い夢の裏、自省の念も呼びおこす慰めの寓話に、製作の絶えないアオハル物の製作を絞って出資を向けるべきと現状変更を希求したくなる。

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 モデルとなっている、東北地震の被災からの復興もそうですし。国内外の他者を切り捨て、分断を招く決め付けが押し付けられガチな今日ですが。都会から乗り込んで来たスダッチの恋の決着は、相手と双方を尊重して画期的。若い後家役の井上真央さんは、現実のパートナーに気兼ねせずもっと作品に出るべき。(根拠ない発言でシメましたが)

�А屮撻螢螢紂次ヽ擶爐離殴襯縫�」
 終戦80年の節目の年。夏に実写作品が重なって、その総ては見られませんでしたが。それだけ年月を隔てると、時代や状況の「再現」だけでも手が掛かるし、制約に目をつむってしまった故の「綻び」は、足を引っ張る事にもなるだろうし。それらも大手が製作しなかった訳かと思い至るも、その半年後に東映が送り出した本作は、簡略化したキャラクター造形のお陰で、見た目からのリアリティのハードルを下げられて。お陰で、戦場に置かれた兵士たちを瀬戸際に追いつめる「状況」が誰の目にも留まり易く提示される。

�Α屬任辰舛△押〇�人教師と呼ばれた男」
極端にバイオレンスやホラー寄りの尖った頃は知りませんし、年数本も公開される勢いも今は無く。私が以前より抱いていた過剰に荒んだ感もしなければ、やっつけ仕事の付け焼刃でも無く。他者の悪意から突如として社会的立場を喪失させられる怖さをシッカリ見せていて、三池監督の手堅いお仕事。��と併せて、作品毎違う役へのアプローチで引っ張る綾野剛さんを魅せて貰いました。この年は、小林薫さんの円熟味も深く染みました。

�ァ屬劼磴�えむ。」
小学校時代の出会いから社会人実業選手まで短距離走競技に身を置く怖さや無情感にそれでも抗えない走る事の悦びと才能ある者にしか映らない世界。友情とか装飾もない分、ロトスコープによる映像の切り口は鮮やかで鮮烈。

�ぁ峭駟�」
短距離走者よりも遥かに現役でいられる年数が長いところを、この年の主要評価で間違いなく追随を許さない吉沢君とべらぼうな好敵手流星君のツープラトンからの歌舞伎役者役を作品で「生きる」ための相当な入込みが、「芸道」ものを体感するのに要する長い尺の中で活かされていました。吉沢君のこの年の別の映画じゃないけれど、由緒正しき家柄の「血」を求めて食い散らかす放蕩っプリで納得できたら、両手を挙げて受け入れていたと思う。

��「港のひかり」
ここの日記に載せた所感をコピペしてあげている映画感想掲示アプリでも、「ザ昭和」と分類区分だけで片付けてしまう今ドキの人達の感受性の低さに、やや落胆。現実逃避で映画館の闇に逃げ込む者は、大概、社会不適合だったりするだろうに。自己完結で終わってしまっている傍らで、何かしてあげられたりするのか。作品の総括から脱線して、申し訳ない。映画全盛期のスター石原裕次郎から薫陶を受け、ご自身も老境に入った舘ひろしさんに消えゆく義侠心と自己犠牲を託した本作は、ひとつの時代の区切りなのかもしれないけれど。作り手と客演者達の盛り立てに、陶酔で終わらず事件に対して自戒が籠っているし。ともかく、人生の区切りを迎えた者に、舘さんの姿は響くのであります。

�◆屮曠Ε札鵐�」
小林薫さんが声をあてた本作主人公が終焉を迎える状況の様に、鑑別所で世の中から隔絶されて枕許のホウセンカ以外に何も持たざる「どん底」よりマシとはいえ、この本作を見た1人の観客は、経済的に物凄く恵まれたとも言えない状況で折り返しを迎えたのだけれど。ほぼ、相手の色の駒で敷き詰められたオセロが、一気にひっくり返る溜飲のさがる話しの構成と独房の暗さとは対照的な打ち上げ花火の作画の美しさに照らされるかの絵に描いた「ギフト」は現実的には贈れなくても、若き日に思いを伝えるために書き留めていた「短い言葉」は、しっかり口にして伝えようか。

� 嵶垢汎�々」
主演のシム・ウンギョンさんの役柄とも、全く似通らず。ましてや日々の暮らしに追われるだけで生活圏ではない何処かへ連れていってあげられる甲斐性も無く。一見、自己投影にも程遠そうなのではあるが。こうして、モノ好きにも時間を費やして文字を打ち込んだり、生活でも頭を絞って生を受けた年数の間、相手に発したりすれども。「言葉が足りない」って思いが、本作の韓国出身日本在中の女性脚本家が思い悩むところと合致して。さらに、これまで見て来たつげ義春原作の映像化作品に付きまとった男性的湿度が良い具合に昇華されて、原作特有のフェティッシュな感じと雪に閉ざされた山奥の「情景」が緩急となって心地よく。頭を振り絞って書き上げた「創作」を一区切りにして旅立った先での可笑しみ溢れる雪国騒動から急転直下、また独りの世界に放りだされる脚本家であった。そんな、彼女だからこその経験を経てより力強く「言葉」の日常を泳いでゆくのだろうと、飾らない造りの映画ながらも強く心打たれたのでした。

この年の10本選出のシメ的な付け足し、オマケ。
(字数費やしているので、極力、名前やタイトルを「あげる」だけにしたいけど)
・心残り
 「敵」を年初めに来るものと待っていたのに、未見に終わる。たまたま、中途半端に家
 から遠くて、場内の造作も好ましくない映画館の春休み作品前の穴埋めで掛けられたの
 だが上映回が合わず断念。
 「ふつうの子ども」も見てみたかったけど、こっちには来ないで終わったな。
 「今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は」は、ちゃんと把握出来てないんじゃない
 か。見直し補正をしようかと過るも。中盤の河合優実さんとの交際での「イイ感じ」が
 崩れるのが嫌なので、判ってないままで蓋を閉じました。

・気に留まった演者さんたち
 主演・助演男優
  綾野剛さん
  舘ひろしさん(いわば、功労的賛辞。芸歴の風雪で培われた庇護する者に向ける目線 
  や表情に捧ぐ)
  小林薫さん(お姿と声で、劇中の人と観客が救われました)
  松坂桃李さん(TVドラマの「御上先生」も含めて、出ずっぱりな感じ。自信に満ちて
  いた頃の天井から喪失した時のどん底と感情の幅を声で吹き込んだ「ひゃくえむ。」
  も丁寧なお仕事でした)
主演・助演女優
  シム・ウンギョンさん(思い悩んで旅に出たのに、職業上の好奇心・探求心が抑えら
  れず、サビれた宿の亭主の堤さんに核心を突く鋭い問いをして、挙句、厄介に巻き込
  まれる上手くいかない姿に共感し、惹かれます)
  井上真央さん
  伊東蒼さん(「さがす」で見たころよりも、確実なステップアップにすっかり見惚れま
  した)

  満島ひかりさん(念願の声のお仕事の役は、たしかに極道の妻(おんな)たち」なんだ
  けれど。ドスや啖呵の勇ましさとは無縁で、「大逆転」を仕掛けずには居られない愛
  おしさ)

主役を引き立てる共演陣が揃った奇蹟
 「港のひかり」(その中で、目が不自由だった少年を演じた尾上眞秀クンは、「国宝」の
 寺島しのぶさんのお子さんだそうで。母として、梨園での活躍をツトに祈っている事で
 しょうね)

・毎回恒例の劇中の消えもの(食事)
 「サンセット・サンライズ」で、居酒屋店主の竹原ピストルさんによる一連の振舞飯(   
 松重豊さんのあの「劇映画」を差し置いての堂々選出。現在、熊被害が各地で絶えない
 だけに、屋外で芋煮を作る際の描写は、時期が遅れていたら危なかったかも)

・衣装
 「遠い山なみの光」 劇中の二階堂ふみさんのお召し物は、「話の流れ」もあって、完璧
 な装いで、さらに麗しさが増していた。

・主題歌ではない、ちよっとした挿入歌。
 「ChaO」 実写では、その本当のお姿を見た事が無い山田杏奈さんが吹き込んだ歌は、
 あの描き込まれた世界じゃなかったら、チョット気恥ずかしいけど。まっすぐな感じが
 嫌いじゃない。
 「サンセット・サンライズ」 実際のアーティスト活動では歌わないであろう、竹原ピス
 トルさんの「私、祈ってます」のカラオケ。その辺の素人ではあり得ない聴かせる声が
 素敵。

長々とした拙文にお付き合い頂き、ありがとうございました。

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