二月の詩は「練習問題」

２月になりました。で、「２月の詩」を。

秋村宏さんが昨年亡くなり、コロナで４年間休会していた実作合評会が逆に思い出されることになり、先月再開した（『詩作』２０２４―通算第４０回目）。以前は秋村さんと私は詩を出さず、感想を言うだけの役割だったが、新参加者から上手さんも詩を出した方がよいという要望が出た。じゃあそうしようか、となったが、何を出すかといえば毎月の「今月の詩」に出した作品が主となるのは明らかだ。

というわけで、この詩は合評会でも批評されることになる。ホームページにアップするのとはちょっと違った緊張感があることに驚いた。仕上げがうまくいかないと、他の詩のメモを持ち出してきて、そちらのほうが案外簡単にできてしまうことがあり、今回もそれで何作かいじったが、結局この詩になった。自分で「できた！」と思う詩とは何作に一つなのだろうか。５作にひとつあれば上等であろうか。ではでは、みなさま、ごきげんよう。

http://kamitelyric.web.fc2.com/month-poem-latest.html

追伸。この詩に出てくる主役の１行は現代で入門書用に作られた文章との設定だが、その入門書の著者、池田黎太郎氏はギリシャ悲劇の翻訳もされている方なので、過去の劇からの引用の可能性が全くないわけではない。ただ私のカンでは、含蓄に乏しいように感じるのと、この詩においては、平凡な「練習問題」であってほしいとの気持ちが私には強いのである。