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2022年10月29日21:58

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『Green Book』

所用があって東京に行ってました。
例によって息子に映画を見せられたりしていたのですが、今回は‎「The Last of Us Part II 」の攻略と映画『Green Book』。

「The Last of Us Part II 」はシアトルが舞台。留学していた場所なので、懐かしさもあるのだろう。レベルアップして難しいバージョンでやっていた。
全体として暗い話なので、後味はあんまりよくないのだが、シュ−ティングゲームとしては良い出来だと思う。
しかし、ゲームでこれだけリアリティが出せるんだから、メタバースでのアバターとして、『サマーウォーズ』に出てきたOZ(オズ)なんかよりもっとリアルな世界を生きることができるようになるのではなかろうか?
『マトリックス』のように、現実としか思えないようなリアルさで仮想世界を生きるということが近い将来可能になるのではないかなどと考えていた。
これって、自分のために書いている小説の背景になりそうなのだ。

映画『Green Book』は2019年の第91回アカデミー賞で、作品賞・助演男優賞など三部門を受賞した名作で、息子も自分が良いと思ったから見ろというわけで見せられたのだ。
トニー・“リップ”・ヴァレロンガ役で主演のヴィゴ・モーテンセンは『ロード・オブ・ザ・リング』でアラゴルンをやった俳優で、言われてみると確かに同一人物なのだが、役柄はだいぶ違って、黒人に差別意識を持つイタリア移民で、現実主義者の俗物。
彼をドライバーとして雇うドン・シャーリーはジャマイカ系アメリカ人でモスクワ音楽院で教育も受けたクラシックピアニストだが、黒人差別が根強く残っていた時代に黒人がクラッシックを弾いても聞く人間はいないという偏見からポピュラーも織り交ぜた独自の音楽世界を作っている。
この二人が、1962年の、 ジム・クロウ法(人種差別的内容を含むアメリカ合衆国南部の州法)が存在した時代のアメリカ南部を演奏旅行する話。
トニーは白人だが、下に見られていたイタリア移民。
黒人のシャーリーは当然のように行く先々で差別を受けるのだが、トニーも差別され、シャーリーの演奏にも魅了されて、徐々にお互いを理解して友情が沸いていくという話。

シャーリー役のマハーシャラ・アリはこれで助演男優賞を獲得したのだが、ピアノを弾くシーンがすごかった。
昔、『上海バンスキング』を演じた自由劇場の俳優たちが、実際に稽古してジャスを演奏していて話題になったことがあるが、一部吹き替えだとしても、実際指を動かさなければならないシーンは随所に出てきて、マハーシャラ・アリはそれをこなしていた。

題名の「グリーンブック」だが、黒人は、南部を旅するとき、州の法律によって、白人専用の施設に間違って入っただけで逮捕されたり、リンチされたりすることがあった。
そのため黒人が安全に旅行できるようにと作られたのが「グリーンブック」だった。
「グリーンブック」は、1936年から1967年にかけて出版され、宿泊施設だけでなく、美容院、療養所、ドラッグストア、ハーバーダッシャー、酒屋、ナイトクラブ、ガソリンスタンドまで書かれていたという。
それだけの施設が、白人専用の場所があって、黒人が行くと逮捕されたりリンチされたりするということでもあったわけだ。
黒人のキリストが差別と偏見によって死刑にされてしまう「The Green Mile」という映画を連想して、「Green」という言葉から黒人を連想させてしまうものがあるのかと思ったのだが、Greenというのは、この本を作った人の名前だとか。

シャーリーが白人男性と一緒にいて逮捕されたYMCA(キリスト教青年会)の施設は、同性愛者の間の出会いの場(ハッテンバ)として利用されていたということも、Village People が「Y.M.C.A.」をヒットさせる前からゲイの間では知られた話で、西城秀樹が日本でもヒットさせて、♪ワ〜イエムシ〜エ〜などと観客も踊っているのを見て笑っちゃったのだが、まぁ、この手の話は置いておいて…

とにかく、いい映画でした。

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