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2021年01月19日20:34

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銀幕のかなたに4

「フィルム・マラソン」といふイベントをご存知であらうか?。

こは、映画館が企画するもので、あるテーマに沿ってセレクトされた4〜5本の映画を、深夜から朝にかけて立て続けに上映す、といふもので、私が20代の始め頃はどこの街の映画館でもやってゐた。

確か、私が初めて見た「ブレードランナー」もこれで だった。

今や「シネコン」が主流となり、一回上映ごとに総入れ替え、がデフォルトの世になってしまったが、その昔、映画館はその気になれば一日中だって居れた夢の空間だった。
私が憶えてゐる限りでも、「ターミネーター2」は土曜日の昼から夜にかけて3回続けて見たし、「もののけ姫」に至っては手弁当で朝から晩まで、5回は見た。

で、フィルム・マラソンに話が戻る。
オールナイトのイベントではあるが、そもそもあんまり夜更かしをするタイプでもないので、どんだけ頑張っても朝までの間に一度ならず眠くなる。
ので、4〜5本の映画の中で、どれか一つは「寝る」と決める。
その時に備えて、プログラムの中から『これはあまり大したことなささうだ』と思ったラインナップを「休憩=仮眠」に充てるのだ。

その予定の一本が予想外に良い映画だったりすると悔しい。

んで、全ラインナップが終わり、外に出るとちょーど朝6時くらいで、そこら辺の食堂で、今から勤めに出る人たちのための『朝定食』を食し、家に帰って寝るのだ。

これを書きながら思ひ出したのだが、そもそも当時は『オールナイト上映』といふのがあった。文字通り朝まで営業してるのだよ、映画館が。

手書きのデカい看板に、明らかに似てない主人公の顔が描かれ、その脇に『土曜日オールナイト』と書かれてゐた、あの昭和の時代・・。大人になったら夜通し映画を観れるのだ、と憧れ交じりに思った幼い日の私も、映画を2本続けて観たらもぅ目が霞む初老期にさしかかってしまった。


あまり関係ない話だが、メキシコから日本へ帰ってくるときの話。
最終的にロスから飛び立ち、15時間かけて成田空港へ至る訳だが、その飛行機の中で何本か映画を観た。
しかし15時間と云へば、本来ニンゲンが起きて活動してゐるほぼ全ての時間帯だ。
そんな長時間のヒマ、とならば、もぅ映画もナンもあったもんではなく、そもそも字幕もないし、よぅ分からんし、しまいには映画にも飽きてしまって『成田はまだか?!』といふ思ひしか持てなんだのを憶えてゐる。








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