ここ10数年読んだ中で一番
面白かったのは、同じ著者の
「鳩の撃退法」とこの作品。
小説の一番得意な分野というのは、
奇妙な話と時空を自在に超えていく物語だと
思っている。
この作品にはその二つが共存している。
第157回の直木賞受賞作。
内容にはあえて触れないが、代わりに審査評を
ひいておきます。
浅田次郎
「熟練の小説である。抜き差しならぬ話のわりには安心して読める大人の雰囲気をまとっており、文章も過不足なくていねいで、どれほど想像力が翔いてもメイン・ストーリーを損うことがない。」
伊集院静
「それにしても奇妙な物語である。まあ本来、小説には奇妙、摩訶不思議な所が備わっているものであるが、これを平然と、こともなげに書きすすめられる所に、作者の力量、体力を見せられた気がする。」
小説好きにはたまらないはずです。
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