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2020年01月19日14:45

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2詩人のトークセッション

昨夕は松下育男VS池井昌樹トークセッションに行ってきた(池袋・ジュンク堂)。
それぞれが自分の詩を読みトークするという手筈だが、「池井さんの読みたい詩23篇全部のコメント書いてきました」との松下さんに「事前に原稿できているの、やりすぎじゃない?討論しようよ」の池井さんという具合なので、そのズレが面白かった。実際には一人五篇も読まなかったような気がするが正確には数えていない。

中身はとても素晴らしいもので、詩を書く者が通過した道、またさらに向き合っていかねばならない今ある景色へのふたりの詩人の思いが伝わってきた。詩を一度やめてしまい、オリジナル詩集4冊のみの松下さんが、また詩を書き始めた話。逆に19冊の詩集を出しているが、「褒められて天狗になり有名になることばかり思って書いていた時、私は一篇の詩も書いていなかった」という池井さんが詩の原点に戻ったと感じたという瞬間。特に池井さんが松下さんの初心者のための詩のいくつかの章を読み、それと似たことを書いていると石垣りんさんのエッセイを読んだ時は、圧巻だった。またまた石垣さんはすごいなぁと感嘆した。私は二冊のエッセイ集を読んだが記憶にない部分だった。二次会で訊いたら石垣さんには3冊のエッセイ集があるとのことだった。

『冊』同人では私のほか柴田三吉、北島理恵子、野口やよいさんらが来た。『冊』創立メンバーの筒渕剛史さんや千葉詩人会議の細田貴大さんも。サインセールのあと、近くの中華料理店に予約しているというので、そこに行く。横浜で松下さんが開いている初心者教室「buoy」の会のメンバーと同じく池袋の教室の若い人たちが多く、次いで『冊』周辺の人が多い感じだった。『現代詩手帖』の藤井一乃編集長とは7〜8年ぶりに会って楽しく話をした。吉原幸子さんの息子さんも来ていたが、大学生の池井さんがよく吉原さんの家に遊びに行き、小学生の彼と知り合いになったそうだ。詩には関わっていないようだ。母の伝記を書けとか言われては無理だと断っていた。著名な芸術家の子どもに生まれると大変である。

飲み始めたのが遅かったので、私鉄の最終を逃しJR津田沼からタクシーに乗った。寒さの中で列を作って車を待つのは久しぶりだった。

【追記】会場には園下勘治さんも来られていたようだ。40年ほど前、その年のH氏賞の一色真理さんと壺井賞の上手とで対談をせよという企画を持ち込まれたことがある。数年前に一色さんに言われて思い出した。その仕掛け人が園下さんで、いろいろ面白い企画を当時していた。「はい、そこの批評家は発言しないように」などと松下さんがいじりつつ園下さんだと紹介していた。私は顔も憶えておらず、後で話をしたいと思っていたが二次会には出られず、すぐに帰られたようだ。
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