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2019年11月02日11:47

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電車というものがあった時代

11月になりました。で、詩の更新を。タイトルは「ぴょんと」。

『冊』60号ができて今週、まず同人分を送り翌日、寄贈分を発送。早いところは今日着くが連休に入ってしまうと日本郵便は配送がないので、来週に届く方が多いかもしれない。その号に載せた作品。

詩の本題とはずれるかもしれないが、一節に「電車というものがあった時代を/私は生きた」と書いた。こんなことは当たり前だと言われるだろうが、江戸時代に電車はなかった。そして未来には姿を消すかもしれない。人間が社会的動物であるかぎり、交通機関がなくなることはないだろうが形態、動力の変化で名称もイメージも変わるにちがいない。フロストの有名な詩「雪の夜、森のそばに足を止めて」で、止めたのは馬車であった。その詩を読むとき、私たちはそれが不便かどうかなどと思って読んだりはしない。森と凍った湖の間に立ち止まった馬が白い息を吐いているのを連想するだけだ。私たちの未来の読者は遠い過去の「電車」をどうイメージするだろうか(その前にそれを書いた詩が消えてしまう可能性が高いが)。私の場合、高校通学に始まり長い期間の通勤が電車であった。もみくしゃのラッシュアワーや、酔って乗り越したことなどろくでもない記憶が多いが、それでも楽しい思い出もある。それをどさくさにまぎれて書きたかった二行だろう。

自動車にしたって<車を自分で運転した時代があったって知ってた?ぜんぜん「自動」の「車」じゃないじゃん。>みたいな時代はすぐにやってきそうな気配である。

http://kamitelyric.web.fc2.com/month-poem-latest.html
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