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2018年09月08日13:07

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佐渡裕とベルリンフィル

指揮者の佐渡裕さんが、ベルリンフィルと音楽を作り本番を迎えるまでの
ドキュメントを観ました。

指揮者とオーケストラの関係についてはこれまで多くの本を読んで
それなりにわかってるつもりでしたが、自分の音楽観を世界の
トップミュージシャンたちに伝える語彙、パフォーマンス、
そしてもちろん音楽的豊かさがいかに大事かを教えてくれる番組でした。

曲はショスタコーヴィチの5番「革命」だったんですが、
第三楽章のチェロのソロで佐渡さんはいいます。
「ここは全てがモノクロの世界の中でチェロだけが色を放っているところ。赤い、深い赤を」

この一言で楽団員の動きが変わっていきます。
指揮者が何をやりたいのか、オーケストラが理解し受け入れた瞬間です。

以前僕は、最初の映画でお会いした撮影監督に、「高坂さんは監督を
やったほうがいい。絶対向いてる」と薦められたことがあります。

一度はその気になりかけたこともありますが、いやー止めて正解です。
僕には多くの人を導く力も度胸もないからです。

佐渡さんはいいます。
「みんなで音楽を作る幸福感。それが欲しくて指揮者を続けてる」

僕の幸福感は、ベッドに寝転びながら好きな本を読み、その世界に
没入してるときです。
もちろん多くの人と何かを作る楽しみもこれまで経験してきましたが、
そうだなぁ、僕がチームを率いるとしたらせいぜいバンド、4、5人がいっぱい、
いっぱいかな。

そんな僕だからこそ、指揮者という仕事の凄さを余計に感じるのです。
さらに僕が素敵だと思ったのは、「一番影響を受けた人は誰ですか」という質問に
答えた佐渡さんの一言。


「桂枝雀さんです。お客さんを楽しませるためならば、寝転んでも暴れても、
座布団一枚足にかけてさえいれば何をやってもいい。あのエンターティメンメントに
かける情熱に一番影響を受けています」


ウォークマンで聴いているのもいつも落語。
これも寄席のプロデュースを何より楽しんでる僕と
しては嬉しい話でした。
これから佐渡さんの演奏会追いかけようかな。











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